首を寝違えた!即効で治す方法とやってはいけない対処法
朝起きたら首を寝違えたらしく、ちょっと動かすだけでとても痛いです。
肩の辺りを動かしたり、首を叩いたり揉んだりしてみましたが痛みが引きません。
この痛い寝違えをすぐに治す方法を教えてください!
寝違えが起きる原因
たいした心当たりもないのに急に強い痛みが出る「寝違え」。
医学的には「急性疼痛性頚部拘縮」などと呼ばれていますが、実ははっきりとコレといった原因が解明されているわけではありません。
睡眠中の不自然な体勢によって筋肉に負担がかかり、炎症を引き起こす、という説が一般的です。
痛みが急性なので、慢性的な血行不良などの鈍い痛みと違い、筋肉の損傷を伴う強めの炎症が原因だと考えられます。
つまり睡眠中などの同じ体勢を、長時間維持している間に筋肉や筋膜が硬くなり(疲労や運動不足による慢性的な凝りが元にある場合が多い)、ふとしたきっかけで力学的に弱い角度から力が加わって筋肉に傷がつき炎症が起こる、といった発生機序が考えられます。
寝違えやすい生活習慣
首の痛みに代表される寝違えですが、似たような症状は背中や腰背部にも起こります。
全般的に「筋違え」などと呼ばれることが多い症状です。
これらの部位に共通するのは姿勢を維持するために常に負荷がかかっている場所である、ということです。
つまり慢性的な肩や背中の凝り、疲労感などを持っている方は寝違えを起こしやすくなっているといえます。
猫背がちな姿勢や、運動不足、ストレスの蓄積や睡眠不足等からくる慢性的な疲労、などといった生活習慣から寝違えを引き起こす準備が出来上がっていくのです。
姿勢維持に最も負荷がかかっているであろう腰は「筋違え」しないではないかと言われるかもしれませんが、腰は他の部位に比べてかかっている負荷が大きく、連動する筋肉も多いため「筋違い」程度では収まらず「ぎっくり腰」になってしまいます。
寝違えの痛みをやわらげる方法
寝違えは急性の筋肉の炎症ですので、痛みの出ている患部そのものに刺激を与えてはいけません。
余計に炎症が強くなって痛みが増します。
その周辺にある大きな筋肉からゆっくりと緩めていき、患部以外の余計な筋緊張や神経の過剰反応を抑えることで、痛みはずいぶんとマシになります。
背中や肩などを、痛めている首を動かさないようにして軽くストレッチをしていくとよいでしょう。
痛みのある首は直接刺激しないほうが良いのですが、即効性のある方法で首周辺の筋肉を無理なく緩められる、比較的自分でやり易い方法があるので一つご紹介しておきます。
PNF(固有受容器性神経筋促通法)というリハビリの技術を応用した方法です。
本来は理学療法士など専門的な知識や技術を持った方にやってもらうべきなのですが、急性の痛みを和らげるために無理のない範囲で軽く行えば、危険も少なく効果的だと思います。
1. 痛みを感じる手前まで首を動かす。例えば右を向いて痛いなら、痛みを感じる手前まで右を向きます。
ほぼ正面から動かせないのであれば正面を向いた状態でいいです。
決して痛いところまでは動かさないでください。
2. その位置で右の指先の腹を右のこめかみあたりに当て、頭は右を向く方向に、手はそれを遮るようにして力をいれます。
3.外から見ると動きはないですが、力は入っている状態です。
ただしあまり強い力を入れると痛みが出る可能性がありますので、痛みの出ない範囲で軽めに力を入れます。
4. 5~10秒ほど力を入れたあと、ゆっくりと力を抜きます。
5. おそらくこの時点ではじめよりも少し右を向けるようになっているはずです。そして再び痛みを感じる手前まで右を向き、そこで手を添えて押し合いっこをします。
6. 以上を3~5回ほどゆっくりと繰り返してください。
これだけで、首の可動域は広がって痛みも大分軽減するでしょう。
強い力を入れすぎないことと、痛みを感じるまでやらないように注意してください。
絶対NG!やってはいけない対処法
再三書いています通り、寝違えは首の筋肉に炎症が起こっている状態です。
ですから炎症が強くなることをしてはいけません。
元に肩や首のコリを持っているケースが多いので、つい痛いところをもみほぐしてしまいがちですが、これはNGです。
炎症が起こっているところに揉んだり押したりして刺激を与えてしまうと、当然炎症は強くなってしまいます。
同様に温めることもしてはいけません。
炎症が増します。お風呂にゆっくり浸かったり、ホットパックを当てたりというのはNGです。
患部以外の筋肉の緊張をできるだけ緩めて、患部には消炎鎮痛剤が含まれた冷たいシップを張っておいてください。
心も体もやわらかくして寝違えを予防!
寝違え自体は急性の筋肉の炎症ですが、その根底には慢性的な肩や首のコリがあります。
少々不自然な体勢になったくらいで炎症が起こらないように、筋肉に柔軟性を持たせておかなくてはなりません。
日頃から意識して首や肩・背中などの筋肉を大きく動かして血行が悪くならないように注意しましょう。
体操やストレッチは効果的です。
意識しなくてもきれいな姿勢が維持できるように、身体を支える筋肉を強化しましょう。下半身や体幹を鍛えるトレーニングが有効です。
肉体的にも精神的にも疲れにくい環境づくりが寝違えの予防にもつながります。
こんなときは病院へ
筋肉の炎症と考えられる寝違えは、安静にしていれば2~3日程度で強い痛みは治まっていくはずです。
あまりにも痛みが引かずに長引く場合や、めまいやしびれ、ほかの症状を併発したり症状がきつくなったりしていく場合は、寝違え以外の病気にかかっている可能性があります。
中には脳梗塞や心筋梗塞などの命に係わる病気のサインである場合もありますので、「おかしいな」と感じたら病院で診察を受けましょう。
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