我慢できない手のかゆみ!原因と予防法、治療法は?

我慢できない手のかゆみ!原因と予防法、治療法は?

寒くなって空気の乾燥を感じる季節になってきました。
同時に、手がひどくかゆくなってしまい、水仕事やお風呂あがりに特に強いかゆみを感じます。
これって一体どうして起きるんでしょうか?
ひどくなる前に治したいです!

冬は手にかゆみが起きやすい季節

気温が下がり冷え込みが厳しい冬は、湿度が低下するため空気が乾燥しています。
乾燥した冷たい空気に皮膚がさらされると、普段よりも水分や油分も失われやすい状態に。
もともと皮膚は毛穴から油分と水分を派出して、肌表面を外部の刺激から守っています。
そのため、空気が乾燥していると適度な水分と油分のバランスが崩れて、肌がちょっとした刺激でもダメージを受けてしまうのです。

特に乾燥が厳しい冬は、同じ水仕事をしていても手が荒れやすく、かゆみの症状に悩まされることがあります。
これは、皮膚の奥深くにはかゆみの原因物質であるヒスタミンを含んだ「マスト細胞」が原因。
マスト細胞が外部からの刺激を受けると、ヒスタミンが放出されて神経へかゆみを伝達し、我慢できない手のかゆみの症状へとつながっていくのです。

他にもある手のかゆみの原因

冬に手のかゆみが起きるのは、乾燥以外にもさまざまな原因があります。

アレルギー

自分では気づかないうちに、アレルゲンに手が触れることでかゆみの症状が起こることがあります。
目に見えないホコリやダニなどの小さなものもアレルギーの原因の一つ。

たとえば、冬になると冬用の羽毛布団が出す人が多いでしょう。
しかし、長い間押入れで眠っていた布団はカビやダニ、ホコリの温床になっているため、露出した手足にかゆみが出ることがあります。
また、食べ物によるアレルギーで手がかゆくなる症状が出ることも多いです。
その場合は手のかゆみ以外にも喉の閉そく感や全身の発疹など色々な症状が出るため、体に異常が出た時はすぐに検査を受けましょう。

手湿疹

手湿疹は別名「主婦湿疹」とも呼ばれており、乾燥や水仕事によって肌が荒れる症状のこと。
特に食器洗いや洗濯、掃除は水に触れることが多く、手にある必要な油分を水が洗い流してしまいます。
その結果、バリア機能が低下して手のひらや指に湿疹やかゆみが起こるのです。

肝臓の機能低下

また、肝機能が低下していると手にかゆみが起こることがあります。
肝臓は臓器の中でも痛覚を感じる神経が少なく、別名「沈黙の臓器」と呼ばれています。
肝機能が低下していても目立った症状が出ないことから、気付いたときには病気が進行しているというケースも少なくありません。

肝機能が下がると体内でかゆみを起こすヒスタミンの分泌量が増え、手を含め腕や足にもかゆみが起こります。
かゆみ止めを塗ってもあまり効果が見られない時は、肝臓からのSOSかもしれないので内科で診察を受けましょう。

手のかゆみの予防や治療法

それでは、つらい手のかゆみを防ぐにはどんなことに気をつければ良いのでしょうか?
手のかゆみへの治療法と合わせて、くわしくご紹介します。

保湿をする

手のかゆみの原因が乾燥の場合は、普段からこまめに手を保湿することが改善につながります。
特に皿洗いなどの水仕事の前後はハンドクリームを塗って、手の水分や油分が洗い流されるのを防ぎましょう。
また、冬は外の空気が乾燥しているので、外出をするときもハンドクリームやオイルでケアをするのがおすすめです。

手袋をつけて作業する

ハンドクリームの他に、手袋をつけて水仕事を行ったり就寝したりする方法もかゆみ予防に効果的です。
特に通気性の良い木綿素材は、手のうるおいを保ちつつ乾燥からガードしてくれます。
また、水仕事をする際は水を通さないゴム手袋をして作業しましょう。
就寝前はハンドクリームでケアをして、木綿手袋をつけておくと翌朝も手が乾燥しづらくかゆみを予防できます。

塗り薬で治療する

かゆみや手湿疹を和らげるには、ステロイドや抗ヒスタミンの成分が含まれた塗り薬で治療するのが一般的。
かゆみの他に炎症がひどい場合はステロイド剤を用いることが多いですが、副作用もあるため用法・用量を守って正しく使うことが大切です。

漢方薬を飲む

塗り薬よりも体に優しく、負担が少ない方法で手のかゆみを改善したい場合は、漢方薬を服用するという治療法もあります。
たとえば、「加味逍遥散(かみしょうようさん)」は、血行を促進する効果があり手の冷えやかゆみ、湿疹を改善する効果があります。
このような漢方薬は血行不良や内臓の不調など、手のかゆみの根本的な原因を改善するのに効果的です。

手のかゆみは保湿と薬で治していこう

普段は手が荒れない人でも、乾燥する冬場は手荒れやかゆみなどのトラブルが起こりやすいです。
手のかゆみは乾燥などの外部的要因もあれば、肝臓の機能低下といった内部の原因も考えられます。
手のかゆみが慢性化すると、夜もぐっすり眠れず体調不良を起こすきっかけになってしまうかもしれません。
市販の薬を塗っても症状が改善しない時は、皮膚科などの専門医を受診して適切な治療を受けましょう。

ハンドケアに関するおすすめ記事

ささくれができやすい!原因や早く治す方法を教えてください

指先まで細く!見せたくなる華奢な手を作るPOINT

この記事をシェア