短い時間でも脂肪は燃える!有酸素運動のホントの話
脂肪の燃焼に効果的な有酸素運動は「20分以上続けないとダメ」などとよく言われますが、実は運動時間が短くても脂肪は燃焼します。
今回は有酸素運動のよくある誤解について解説します。
糖質より脂肪が多く使われ始める目安が20分
昔から体脂肪を燃焼させるには、「最低15~20分は有酸素運動を続けないとダメ」と言われてきました。
運動開始15~20分後ぐらいに、脂肪燃焼の割合が糖質よりも多くなり始めるから、というのがその根拠です。
この「20分伝説(?)」のおかげで、運動を始めようと思ってはいても「20分も運動できないよ」と、あきらめてしまった人たちも多かったのではないでしょうか。
しかし運動の初期には脂肪が燃焼していないかというと、そんなことはありません。
脂肪は運動直後から使われていて、消費するエネルギーの半分近くを占めています。
ゴロゴロ寝そべっているときや座って作業しているときでさえ脂肪は使われており、常に体脂肪は分解され消費されていると言っても過言ではありません。
もちろん「20分」にも「脂肪の燃焼割合」という点で意味はあるのですが、トータルの消費エネルギーは5分ずつ4回に分けて運動しても、10分を2回に分けても変わりはありません。
ちゃんと脂肪も消費されています。
1日30分の有酸素運動を実施したければ、10分のウォーキングを3回実施してもかまいません。
朝の通勤時に駅まで10分、昼休みに食事に行くために10分、帰りに駅から家まで10分歩けば合計30分、これなら実現できそうです。
細切れ運動で体温を高く保てば、脂肪が燃えやすい状態が長く続く
運動時間が5分でも10分でも脂肪は燃焼します。
したがって運動実施中に休憩をとっても全く問題ありません。たとえば30分間泳ごうと決めたら、5分泳いで息を整え、また5分泳いで休憩でもOKです。
細切れで運動を実施した方がダイエットには効果的だという考え方もあります。
運動実施の効果によって休憩中でも体温が高く保たれ、脂質代謝が活発になっている状態だからです。
しばらくは体脂肪が燃焼しやすい状態が続きますから、1日に何回か運動することで脂肪燃焼しやすい時間帯を、トータルとして長時間つくることができるわけです。
休憩中も体脂肪は燃え続けているのだと思いましょう。
効率よく脂肪が燃やせるのは「ややきつい」運動
運動強度が高くなるほどエネルギー消費量に占める糖質の割合が増えます。
したがって運動強度が低い方が脂肪の燃焼効果は高いと言えます。
しかし運動強度が低すぎると、運動によるトータルとしてエネルギー消費量が減りますので、体脂肪減少への効果は低くなります。
ある程度のエネルギー消費量を確保し、かつ脂肪の燃焼効率を上げるための程よい運動強度は、「ややきつい」と感じる程度の運動です。
心拍数を測定できる方は最高心拍数(220-年齢)の60%~70%を目安に運動しましょう。
週何回運動しても大丈夫。ただし無理なく継続しよう
「週に3回は実施しましょう」とよく言われますが、週に2回でも十分効果は得られます。
ただし、1日の運動量が同じであれば週に3回の方がエネルギー消費量は多くなります。
効果を早く実感したければ回数を増やしましょう。
可能な人は週に4回、5回と増やせればより効果的です。有酸素運動は毎日実施しても何ら問題はありません。
一方で週に1回の運動では、効果はゼロではないのですが、あまり期待はできません。
通勤通学の時間帯をうまく利用して無理なく有酸素運動を続けられるようにしましょう。
注意!運動のし過ぎは基礎代謝量が下がって逆効果なことも
有酸素運動にはまってしまい、毎日30分~1時間、それも相当な速さでのランニングが習慣化してしまっている方々がいます。
こうした方々は、運動時に必要なエネルギーを蓄えておくために、普段の基礎代謝量が下がる傾向があると言われています。
したがって何らかの理由で運動をやめてしまうと、基礎代謝量が下がっている関係で急に体脂肪が増え、太ってしまうことが多いようです。
学生時代に運動部だった方々も同様です。
急に運動量を減らすことなく、また食事の管理にも十分注意してください。
運動は何時にしてもOK。時間帯にこだわらず「できるときにやる」
運動は××の時間帯がベスト、という表現をよく見かけます。
午前中・午後・夕方それぞれの時間帯をよしとする理由は各々に科学的な根拠があります。
しかしどの時間帯を選んだとしても、運動を続けられなければ意味がありません。
自分が続けることができる時間帯がベストなのです。
また、時間帯にこだわらず「できるときにやる」ように心がけましょう。
昨日は夕方、今日は夜、明日は午前中……のようにバラバラでも問題ありません。継続こそ力なりです。
ただ生理学的には、神経系のバランスや食事のタイミングを考えると、運動実施は夕方がベターです。
また血糖値が低い時間帯を選んで有酸素運動をすると、脂肪の燃焼効率が上がるとも指摘されており、早朝を薦める研究者もおり千差万別です。
水泳、ランニング、ウォーキング、自転車――継続できる運動を選ぼう
よく、どんな有酸素運動を選べばよいのかを聞かれます。運動にはそれぞれ長所、短所があります。
たとえば水泳はエネルギー消費量も多く足腰への負担もありません。
また水中運動ということもあってプラスアルファのメリット(体温調整能力の向上など)もありますが、続けるためにはお金がかかりますし、プールを探さなければなりません。
ランニングはエネルギー消費量も多く、経済的な負担も少ない運動ですが、足腰への衝撃が大きく、やりすぎはスポーツ傷害につながります。
ウォーキングは安全で手軽な運動ですが、エネルギー消費量が少ないのが欠点です。自転車は優れた有酸素運動ですが経済的にやや難ありでしょうか。
ということで自分が続けられる運動を選んで下さい。好きな運動を選ぶのが一番良いと思います。
もちろん曜日によって種目を変えるのもOKです。
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- 株式会社ケッズトレーナー
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