正しく理解して即実行!有酸素運動のダイエット効果

正しく理解して即実行!有酸素運動のダイエット効果

体脂肪を減少させる有酸素運動ですが、ランニングとウォーキングは体脂肪の消費量がわかる簡単な計算式があるのをご存知ですか?
その他の有酸素運動もエネルギー消費量の目安をご紹介しますので、皆さんの興味のある運動のエネルギー消費量を知って、狙ったとおりに体脂肪を消費しましょう。

ランニング・ウォーキングの効果がすぐわかる簡単な計算式とは

有酸素運動の中でもランニング(ジョギング)とウォーキングの場合、多少誤差を含みますが、簡単な消費カロリー計算方法があります。
まずジョギングですが、以下の式にあてはめます。

体重(kg)×走行距離(km)=消費エネルギー(kcal)

例えば体重60kgの人が3km走れば、走った時間に関わらず60×3=180kcalとなります。
走った時間に関係なくというところがポイントで、30分かかっても15分でも数値は変わらず180kcalです。
したがって倍のスピードで走れればそれだけ早くエネルギーを消費することができるわけで、消費エネルギー効率がアップします。
 
ウォーキングでは次のように計算します。

 体重(kg)×3.5=1時間当たりの消費エネルギー(kcal)

体重60kgの人では、60×3.5=210kcalとなり、1時間歩けば210kcal消費します。
ランニングと異なるのは「1時間当たり」のエネルギー消費量が計算されるというところ。
したがって30分だけしか歩かなければ半分ですから105kcal、20分では3分の1ですから70kcalとなります。
 
目安を知るには便利な式ですので活用してみてください。

有酸素運動で体脂肪は消費できる!

からだの中のエネルギー貯蔵庫、それが脂肪組織です。
ですからエネルギーを過剰に使うことで体脂肪は分解され消費されます。
過剰なエネルギー消費のための直接的な方法が有酸素運動です。

有酸素運動を実施すると白色脂肪細胞内の脂肪滴として貯蔵されている中性脂肪が分解され、エネルギー源(遊離脂肪酸)となって血液中に流れ出します。

この遊離脂肪酸は、糖質(グルコース)と同様、筋肉のエネルギー源として使われます。
有酸素運動を継続させ、トータルとして「摂取エネルギー<消費エネルギー」の状態をつくることで貯蔵されている体脂肪が消費されていきます。

激しい運動は効果減!体脂肪燃焼のための有酸素運動の正しい強度

体脂肪1kgは約7200kcalです。
したがって摂取エネルギーよりも消費エネルギーを7200kcalだけ大きくしてやれば体脂肪が1kg減りそうですが、そうは簡単ではありません。
過剰部分、特に運動による消費エネルギーは体脂肪分解によるエネルギーだけではないからです。

有酸素運動の強さにもよりますが、運動中はエネルギー源として糖質も使われます。
ですから体脂肪を消費するためにはできるだけ糖質をケチり、体脂肪を多めに使った方が効率的です。
そのためには運動強度に注意する必要があります。
ウォーキングやジョギングのように軽い汗ばむ程度からややきついなあと思う程度の運動では、体脂肪と糖質の利用比率はほぼ半々です。

しかし、階段を全力で駆け上がったり、筋トレをしたりするような息が切れるほどの運動では、体脂肪があまり使われず糖質が主として消費されます。

体脂肪1kgは何日で消費できる?

さてややきついなあと思う程度の運動で200kcalを消費したとしましょう。
糖質と体脂肪がほぼ半分ずつ消費されますので100kcalが体脂肪によるエネルギー消費量だと考えられます。
体脂肪1kgは7200kcalですから、
7200÷100=72 で72日間、
つまり約2か月ちょっと続けることができれば体脂肪が1kg減ることになります。
 
 えっ、2ヶ月でたったそれだけ?と思われるかもしれませんが、これが健康的なダイエットの真実です。
有酸素運動だけでダイエットを実行するのはあまり効率的ではないのです。
ただ実際には有酸素運動によって基礎代謝量が多少向上したり、体脂肪が燃焼しやすい体質に変化したり、さらには日常生活の改善や食生活が変化したりで、計算以上の健康的なダイエットが期待できます。

60㎏の人なら3㎏まで!リバウンドしないダイエットの目安

実際には栄養素のバランスを考えたちょっとした食事制限をしたり、運動もさらにちょっと増やしたりで、1か月に2kgぐらいまでの健康的なダイエットは十分可能です。
さらに努力すれば3kgも達成可能でしょう。
「がんばり次第」というところです。
 
 ただし、このあたりが健康的なダイエットの限界です。
一般的には1か月のダイエットでは体重の5%が限界とされています。
体重60kgの人では3kgですね。
50kgでしたら2.5kg、このあたりがリバウンドをしない、筋量を減らさない健康的なダイエットのリミットである、と考えましょう。

いろいろな有酸素運動のエネルギー消費量

主な有酸素運動のエネルギー消費量を確認しておきましょう。
ここではメッツという単位を用います。
メッツを用いると「1時間当たり」のエネルギー消費量(kcal)は次のように計算されます。
エネルギー消費量(kcal)=1.05×(メッツの値)×体重(kg)
例えばゆっくりとした散歩は2.5メッツ、普通の歩行は3メッツ、速歩は4メッツです。
体重60kgであれば、上の式にあてはめるとそれぞれ158kcal、189kcal、252kcalとなります。

身体活動と運動の強度表(単位:METSメッツ)
活動や運動 メッツ
会話、書き物など 1
入浴、食事、電話、一般的なオフィスワーク 1.5
料理、洗濯 2
整理整頓、皿洗い、ストレッチ、ヨガ、ゆっくりとした歩行 2.5
洗車、軽度な階段昇降、ゴルフの打ちっ放し、ダンス(スロー、ワルツ)、普通の歩行 3
掃除機での掃除 3.5
速歩、水中歩行、太極拳、自転車の運転(ゆっくり) 4
ゴルフ、ダンス 4.5
エアロビックダンス 5
ジョギング(ゆっくり) 6
ジョギング(普通)、テニス、サッカー 7
水泳(クロールゆっくり)、サイクリング 8
ジョギング(速め) 8~9
ランニング 10以上
水泳(クロール速め) 11
健康づくりのための運動指針2006より抜粋

表を見ていただけると一目瞭然ですが、ジョギングは速さにもよりますが、6~9メッツですからウォーキングの約2~3倍のエネルギー消費量になりますし、水泳も同様に泳ぐ速さにもよりますが、だいたいウォーキングの3倍程度になります。
皆さんの興味のある運動ではいかがでしょうか?

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アドバイザー

高梨 泰彦

YASUHIKO TAKANASHI

株式会社ケッズトレーナー 企画室 室長

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株式会社ケッズトレーナー

株式会社ケッズトレーナーは、一般の方々や多くのスポーツ選手の皆さんに、種々の障害の緩和や機能改善・向上を目的として、様々な角度から施術を実施しています。一人ひとりの患者様と寄り添い、スポーツマッサージを通して安心・笑顔・元気をモットーに日本全国で活躍中です。

http://www.ks-trainer.co.jp/

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