疲れやすさ、腰痛、肩こりの原因!放っておくと危険な猫背を改善するストレッチ

疲れやすさ、腰痛、肩こりの原因!放っておくと危険な猫背を改善するストレッチ

歩く時や座る時、正しい姿勢を保てていますか?
猫背は見た目の印象だけでなく、全身にいろいろな不調を引き起こすかもしれないんです。
猫背の原因や悪影響を知り、改善していきましょう!

猫背とはどんな状態?

人の身体は首から腰にかけて「生理的S字湾曲」といわれるS字の曲線を描いています。
この湾曲によってうまく荷重を分散させ、身体の各部位に余計な負担がかからないようにしています。

疲労や筋力低下、日頃の姿勢など様々な要因でこの絶妙なS字湾曲が崩れ、背中部分の湾曲が強まって、頭が肩のラインよりも前に出てしまっている状態をいわゆる「猫背」と呼んでいます。
二本足で立って活動する人間は、四本足で活動する他の動物に比べて、立位での安定性に欠けます。
おまけに大脳が発達したために重たくなった頭が一番上に来ていますので、よけいにバランスがとりづらくなっています。

そのアンバランスをうまく調整するためのS字湾曲が崩れてしまっては、肩こりや腰痛といった運動器系の問題はもとより、循環器や消化器系の問題まで引き起こしかねません。
原因の良く分からない体の不調が、実は猫背のせいだった、なんてことも起こりうるのです。

猫背になる原因

猫背になる大きな要因は、生活習慣と筋力や柔軟性の低下にあります。
日常生活において、前かがみで作業するケースが非常に多いことにはお気づきでしょうか。

一日中パソコンの前に座って作業をし、プライベートの時間もスマートフォンをのぞき込む。
一日中同じところに座り込んで、背筋を伸ばした綺麗な姿勢をずっと維持することは至難の業です。
その上移動時間や家に帰ってまで、長時間スマートフォンの小さな画面に集中する…姿勢が崩れないというほうが不思議です。

炊事・洗濯・掃除といった家事労働でも、気がつくと体が丸くなっていることってありませんか?
基本的に人は自分の体の前で作業することが多いです。
それもほとんどが胸から下での作業で、頭より上に手を上げることはあまりありません。

そんな前かがみになりがちな環境にあるにもかかわらず、意識して体を動かす習慣もないとなれば、疲労した筋肉は徐々に固まり、筋力はどんどん低下していきます。
こうした日ごろの積み重ねから、猫背は少しずつ作り上げられていくのです。

猫背によって引き起こされる様々な悪影響

見た目の悪さ

猫背の悪影響といえばまずその見た目でしょう。
猫背の方を見て好印象を受ける人はそれほどいないと思います。

疲れた雰囲気で老けて見える、何となく暗い印象を持たれてしまう、などなど、ネガティブなイメージを持たれてしまうことが多いでしょう。

首・肩・腰のコリ

首や肩、腰などのコリも猫背によって引き起こされる弊害の代表例です。
猫背になると身体の背面は少し引っ張られるような形で固まってしまいます。
特に首や肩甲骨の間などはその傾向が顕著です。

それに伴って筋肉やそれを覆う筋膜は柔軟性を失って血行も悪くなります。
ひどくなると頭痛や慢性的な腰痛を引き起こす原因となってしまいます。

様々な不定愁訴

首のハリが強くなったり、脊柱の湾曲の崩れから頚椎のバランスを崩してしまったりすることで、自律神経にまで悪影響を及ぼし、精神面で不安定になったり、血圧や体温調節の不調、ホルモンバランスの乱れなどといった不定愁訴の原因にもなりえます。

身体の前面、胸部や腹部は背面とは逆に少し縮こまって圧迫を受けますので、呼吸が浅くなったり、胃腸などの内臓の動きを悪くしたりする可能性もあります。

たかが猫背とあなどってはいけません。
猫背が原因で引き起こされる症状は思った以上に多岐にわたるのです。

デスクワーク中にも。猫背改善のためのストレッチ

猫背を改善するには、まず固まってしまった筋肉をほぐし、血行を良くしていく必要があります。

そのためにはストレッチが有効でしょう。
固まった筋肉を無理やり引っ張って柔らかくするというよりは、無理のない範囲でできるだけ大きく伸び縮みさせることで血行を良くするように意識してください。

背中と胸のストレッチ

1.姿勢を正した状態でイスに腰掛け、両手を身体の後ろで組みます。
2.姿勢を崩さずに組んだ両手を後方に引っ張ります。
3.両手をやや後方に引っ張ったまま、ゆっくりと上げます。
4.上がり切ったところで20秒保持し、ゆっくりと下ろします。

上体が前かがみにならないよう、常に背筋が伸びているように注意しましょう。

両手を後方へ上げながらできるだけ胸を開いて肩甲骨の間は縮めるように意識しましょう。

呼吸は止めないようにゆっくりと。
胸を開くときに吸うとやりやすいと思います。

首のストレッチ

重たい頭を落ちないように支えている首は、猫背になればなるほどカチカチに凝り固まっていくことでしょう。
ついグルグルと回したくなってしまいますが、首には多くの重要な神経や血管が通っているので、むやみやたらに動かすのは危険です。

前後左右にゆっくりと倒してストレッチするにとどめましょう。
正しい姿勢を保持したままできれば、それだけで十分なストレッチ効果が期待できます。

1.イスに腰かけて、天井に頭を引っ張りあげられているようなイメージでしっかりと背筋を伸ばします。
この姿勢は最後まで崩しません。
2.肩の力を抜き、ゆっくりと首を右へ倒し、伸びたところで20秒保持します。

ポイント(1)
息はゆっくりと吐き、両肩は水平を保って左肩が上がらないように注意しましょう。

右手を頭の左側面に引っ掛けて倒してもいいでしょう。
力を入れて無理に引っ張り倒すのではなく、引っ掛けた腕の重みでゆっくりとストレッチしてください。

このとき顔はねじれないように、正面を向いたままです。

3.左も同様にストレッチします。
4.両手を頭の後ろで組んで、ゆっくりと前へ倒し20秒保持。

ポイント(2)
このときも力を入れずに腕の重みでストレッチしていきます。

背中を丸めず、頭だけを前方へ落とします。

5.ゆっくりと顎を上げ、頭を後ろへ倒して20秒保持します。

ポイント(3)
脇を閉めて指先の腹で下あごを軽く押し上げると、首の力が抜きやすく、胸鎖乳突筋などの首の前方の筋肉が伸びやすいです。

背筋を伸ばした姿勢が前後左右に崩れてしまわないよう、常に姿勢には注意してください。

上の2つのストレッチは、イスに腰かけたままわずかな時間でできますので、お仕事の合間などにもやってみるとよいでしょう。

長い時間同じ姿勢でいることで、負荷がかかり続けているにもかかわらず筋肉に動きの無い状態が続き、血行が悪くなっていきます。

1時間に1度くらいは意識的に大きく筋肉を動かして血行を促進しましょう。

すぐにでも改善を!

猫背でいることにメリットはありません。
出来るだけ早く改善するべきです。

まずは凝り固まった筋肉や筋膜をストレッチでしっかりとほぐしていき、最終的には綺麗な姿勢を保持するための筋力まで強化していけるとよいでしょう。

お腹や背中、お尻や太ももといった身体を支える体幹部分の筋肉を鍛えていくことで猫背になりにくい体を作ることができます。
放っておくと万病のもとになりかねない猫背、解消しちゃいましょう!

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