散歩やウォーキングは有酸素運動になる?ダイエット効果は期待できる?
健康やダイエットのための有酸素運動として散歩、ウォーキングをやっている人は多いかもしれません。
でも運動として考えたときに、散歩はあまりに簡単で運動強度も低すぎるように感じる…。
果たして散歩は有酸素運動として体に影響を与えてくれているのでしょうか?
散歩も有酸素運動になりうる!
何か運動をと考えたとき、気楽にすぐ始められる散歩は運動のきっかけとしてとても良いですね。
いわゆる有酸素運動のひとつとしてウォーキングがあげられることはよくあります。
有酸素運動とは有酸素性のエネルギー代謝を利用して行う運動のことです。
この有酸素性エネルギー代謝は、ほかのエネルギー代謝に比べて脂肪をエネルギー源とする割合が多いので、特にダイエットを目的として脂肪を落としたい方には有効な運動だといわれています。
では散歩が有酸素運動に当てはまるかといいますと、結論から言えば当てはまります。
有酸素性のエネルギー機構には、運動強度が上がってくると使われる割合が減少する特徴があります。
有酸素性代謝から生み出されるエネルギー量はとても多いのですが、酸素が必要であり、反応にも時間がかかるため、瞬発的に大きな力を要する運動には使えません。
その逆にウォーキングやジョギングのような低強度で長時間の運動では、十分な酸素の供給が得られ、体内に多く貯蔵できる脂肪をエネルギー源として使えるため、有酸素性エネルギー機構が優位に作用するのです。
散歩によって期待できる効果
散歩をすることによって、どのような効果がもたらされるのでしょうか。
下半身を中心に全身の筋肉に刺激が加わりますから、血行の促進に効果があるでしょう。
室内でじっとしていることの多い人は特に、その効果は大きいです。
血行が促進されれば身体の各部位に酸素や栄養素を送り届け、老廃物の分解や排出がスムーズに行われるようになるでしょう。
慢性的な疲労感や肌荒れ、体温の低下や肩こり・腰痛など、血行不良が原因とされる症状は様々です。
散歩をすることによってそれらの改善も期待できます。
散歩のような軽度の運動は自律神経のバランスを整え、ストレスの解消効果も期待できます。
睡眠障害の改善などにも有効です。
散歩中の姿勢に意識を置けば、姿勢の矯正や筋バランスの調整にも役立つでしょう。
姿勢が良くなれば疲れにくくなりますし、内臓の動きなどにも好影響を及ぼします。
日ごろ運動する習慣のない方には、散歩をすることによる健康効果は十分に感じることができると思います。
ダイエットに散歩は有効?
散歩で脂肪を燃やす事は可能!
ではダイエットにとって散歩という有酸素運動は有効なのでしょうか。
有酸素性のエネルギー機構を使って脂肪をできるだけたくさん使いながら活動する、という点に注目をするのであれば、それは日常生活で既に行われています。
人間が普通に日常生活を送っているときのエネルギーは、主に有酸素性エネルギー代謝によって生産されています。
そのエネルギー源は主に糖質と脂質が1:1の割合で利用されています。
じゃあどうして脂肪は減っていかないの?と思われるかもしれませんが、それは消費される以上に摂取しているからです。
痩せるにはカロリー収支の調整が必須
人間の身体が主にエネルギー源とするのは三大栄養素(タンパク質・糖質・脂質)です。
体の構成要素としても重要な役割を持つタンパク質も、場合によってはエネルギー源として利用されます。
そしてそれらの摂取量が身体活動で消費する量を上回り、体内に余ってしまうと、脂肪という形で蓄積されるのです。
タンパク質や糖質も余剰分は脂肪に形を変えて貯蔵されます。
ですから痩せたい人はまずエネルギー収支、つまりカロリー収支をマイナスにしなければなりません。
加えて有酸素運動を行えば、消費カロリーに占める脂質の割合を増やすことができますよ、という寸法なのです。
それを踏まえたうえで散歩という有酸素運動がダイエットに効果的かどうかを考えてみると、カロリー消費量を増大させて、できるだけ短期間で痩せたいという人には少し物足りないかもしれません。
ウォーキングの消費カロリーの計算方法
ウォーキングで消費されるカロリーは「体重(kg)×距離(km)」で大まかに計算できます。
60kgの人が1km歩けば60kcalのカロリー消費です。
例えば散歩の速度を時速4kmとしましょう。
1時間の散歩で4km歩くため、240kcalの消費となります。
そのうち脂質から産出されたカロリーは半分の120kcalと仮定します。
体脂肪1kgがもつエネルギー量は約7200kcalです。
食事や生活習慣を変えないと仮定して、60kgの人が体脂肪1kgを消費するには1日1時間のウォーキングを2か月間休まずに行う必要があります。
いかがでしょうか?
水分量の増減やその他のエネルギー基質も使われることを考慮すれば、体重の数値自体はもう少し落ちると思います。
散歩はダイエットに有効なの?
有酸素運動として散歩をするのはとてもおすすめです。
散歩だけで痩せようと思えば難しいかもしれませんが、散歩は健康に関して様々な好影響を与えてくれます。
それだけでも十分に効果があるといえるでしょう。
無理のない範囲でカロリー制限を加えることで、ダイエット効果も狙うことはできるでしょう。
これから運動をしようと考える人の、最初の一歩としてもやりやすい運動だといえます。
できれば少しずつ強度を上げていき、根本的な心肺機能や筋力といった体力全般を向上させていけると良いですが、まずは無理せず出来るレベルで運動を楽しみましょう。
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