いよいよ本番。初めてのフルマラソンの走り方【レッスン19】
目次
初マラソンでサブ4達成プロジェクト
誰でもフルマラソンへの出場はワクワクする気持ちと同時に多少の不安を感じるものですよね。
ましてや初めてのフルマラソンとなれば不安と緊張で胸がいっぱい。
トレーニングは何日前までやるの?前日はどう過ごす?何を持っていく?当日の朝ごはんは何時に食べる?雨が降ったら?暑かったら?
フルマラソンを走るにあたって準備しておくことやレース中に注意すべきことを木村コーチが伝授します!
そして、Happy OL達は目標としていた初マラソンでサブ4は達成できたのでしょうか?!
マラソン出場前日の過ごし方
マラソン出場前日の食事や睡眠、当日までにやっておいたほうが良いことを紹介します。
出場2日前~前日は身体を休めることが大切
レースの2日前~前日は休養または散歩程度か、20~30分程度のジョギングで軽く動きましょう。
ギリギリまで走っていないと不安になる人もいると思いますが、思い切って休めることもコンディションを上げる1つの方法です。
やり過ぎないように注意しましょう。
また調整期に入ってトレーニング量を減らしてきているので、体重が急激に増えないようにウェイトコントロールにも気をつけましょう。
食事は炭水化物を中心に
レース前だからといって特別なものを食べる必要はありませんが、消化に負担の掛かるものは控え、走る時のエネルギーとなる炭水化物を中心にとるように心がけましょう。
レース前日は避けた方が良い食べ物は、生もの、揚げ物、食物繊維の多いもの、食べなれないものです。
スタート時間から逆算して行動予定を立てよう
どんなに準備をしてもレース前は緊張するものです。
事前にレーススタート前から逆算した行動をシュミレーションして、行動予定を立てて必要な荷物類を準備しておきましょう。
行動 | 時刻 |
---|---|
起床 | 5:30 |
朝食 | 6:00 |
出発 | 6:45 |
受付 | 8:00 |
ウォーミングアップ | 8:30 |
着替え | 9:00 |
整列開始 | 9:30 |
スタート | 10:00 |
6~8時間は睡眠をとろう
できるだけ6~8時間程度の睡眠は確保しましょう。
行動予定表で当日の起床時間をきめているので、そこから逆算して寝る時間も決めます。
緊張して寝付けない場合でも、横になって目を閉じるだけでも疲れは取れていると考えて、リラックスするようにしましょう。
マラソン出場当日の過ごし方
マラソン出場当日の起床時間や食事、家を出る時に気をつけることなどを紹介します。
起床時間
最低でもレーススタート4時間前には起きましょう。
体調に合わせて身体を目覚めさせる散歩やストレッチをするのも良いでしょう。
「前日の過ごし方」でも書きましたが、行動予定表をつくって事前に当日の起床時間を決めておきましょう。
朝食の時間と食べるメニュー
朝食は、レーススタート時間の3~4時間前までには済ませます。
基本的には食べ慣れている消化の良いものを摂るようにしましょう。食物繊維の多いものはさけた方が良いです。
レース会場へ出発
持ち物の最終チェックをして出かけます。
渋滞や電車遅延などがあった場合も考えて、余裕をもって会場に到着できるよう出かけましょう。大きな大会では、最寄り駅からスタート会場まで参加者で歩道が混んでいることもあります。
スタート時間の1時間30分前までには到着していたいですね。
走る前のウォーミングアップとスタートの準備
会場に到着したらいよいよレースに臨みます。スタート時間までの過ごし方を紹介します。
ウォーミングアップは1時間位前から始める
スタート時刻の1時間くらい前からウォーミングアップを始めます。
ウォーミングアップでは体操・ストレッチに加えて、20分ほど筋肉や関節を大きく動かして身体全体を温めます。
軽くジョギングをして身体を温める方法もあります。
しかし、レース初心者や体力にあまり自信のないランナーの場合、ウォームアップで体を動かしすぎると、そこで体力を消耗してレース後半にバテてしまうことがあるので注意が必要です。
スタートから5~10kmはウォームアップの一部と考えて走るといいでしょう。
トイレの混雑に注意
大会の規模や参加人数にもよりますが、特にスタート直前のトイレは混雑して並ぶ可能性があります。
事前に送付される大会要項や会場案内図で更衣室やトイレの場所をしっかりと確認して、タイミングを見て早め早めに済ませましょう。
スタート位置に移動
スタート時刻の20~30分前にはスタート地点に並びます。
大会によっては整列開始時間が決められているので、その場合は大会の指示に従います。
スタート位置に並んでから走り始めるまでに少し待ち時間ができますが、スタートしてからのレースプランや注意することを思い返しながら、気持ちを落ち着けて待ちましょう。
スタートは周りの人との接触や転倒に気をつけて、押し合わずにゆっくり流れに乗って走り出しましょう。
レース中に起こりやすいトラブルと予防する方法
マラソンでは天候の影響や体力の消耗などで、さまざまなトラブルが起こりがちです。
レース中に起こりやすいトラブルと予防する方法を紹介します。
脇腹の痛み
食事時間が遅かったために消化不良を起こしているか、一時的に横隔膜や腸が痙攣を起こしていることが考えられます。
慌てず、焦らずにペースを落として大きく深呼吸したり、1度立ち止まって上体をそらしてお腹や体側をゆっくり伸ばすようなストレッチを行います。
それでも、痛みが引かない場合はしばらく歩きながら様子をみましょう。
脚がつる
筋疲労が強い場合や脱水による電解質不足によって起こることが多いです。
起こってしまった場合は止まって筋肉をさすったり、伸ばせるようならばゆっくりストレッチをかけて伸ばします。
足がつるのは筋肉が硬い人やたくさん汗をかく人に多く見られる症状です。
未然に防ぐためには日頃のストレッチやマッサージによるボディケア、レース前半からの積極的な水分補給と、塩分(電解質)などが含まれたサプリメントや塩飴などを途中で補給することをお勧めします。
足のマメ
シューズとソックス、皮膚による摩擦でマメができます。
シューズの見直しももちろん必要ですが、どうしても普段のトレーニングからマメができやすいという方はレース前にあらかじめマメ用の絆創膏やテーピングをして走った方がいいでしょう。
また高温多湿の中のレースや、暑くて水をかぶってシューズが濡れた状態になると摩擦が起きやすくなります。
給水や水をかぶる時はシューズをぬらさないように注意しましょう。
低血糖、脱水症状
身体に力が入らなくなったり、フラフラしてきたり、手足がしびれてきたり、ボーっとしてしまう症状がでてきます。
低血糖は長時間の運動で身体を動かすエネルギーが不足、脱水症状は発汗による体内の水分によって起こります。
フルマラソンを3時間半以上かけて走る方は、必ず途中でエネルギー補給をすることをこころがけてください。
また、水分補給は気温に関係なく始めの5km地点の給水から必ず補給することが大切です。
サブ4を目指す場合のレースの走り方
まず、どんなレベルの方でも目標のタイムで走るために各ポイント(5km、10km、15km...)を何分で通過しなければいけないか頭に入れておきましょう。
完走目標の方でも関門が設けられているレースもありますので、最低でもどのくらいで通過しなければいけないか計算しておきましょう。
スタートでのタイムロスは前半で取り戻す
多くの大会においてスタート時の事故を防ぎ、円滑に進めるためにタイム申告で速いランナーから順番に前に並びます。
前の方は当然2時間~3時間台のランナーが並ぶので、サブ4レベルの人は中間から後ろの方に並ぶことになるでしょう。
そうした際、スタートからスタートラインを通過するまでのロス時間と一斉スタートの混雑からのスロースタートとなります。
遅れた分を取り戻そうと人をかき分けて先を急いだり、一気にペースを上げてしまったりすると接触転倒の危険があるので気をつけましょう。
焦らず、周りに注意しながら徐々にペースをあげていき、周りが安心して走れる状態になったらレースペースより5~10秒あげて前半をかけてタイムを取り戻すつもりで進んでいきましょう。
そのためにもポイント通過タイムは覚えておきたいところです。
良いスタート位置をとるためには?
スタートギリギリではなく30~20分前にはスタート位置についてきましょう。
軽いストレッチならその場でもできますので、周りの方に気を配りながらリラックスして待機しましょう。
かすみがうらマラソンを走りきるためのアドバイス
かすみがうらマラソンを走りきるためのポイントをご紹介します。
エイドステーションの活用
かすみがうらマラソンでは、大会要項にエイドの配置方向が記載されています。
意識的にスタート位置をエイド側にするか、スタートしてからエイドにつくまでにエイド側に移動するといいでしょう。
大会によっては両側に設置してくれているところもありますが、エイドを摂る際も周りに注意しながら摂ります。
混雑の中でうまく給水が取れるか不安な場合は、初めの5kmの分だけ少量の給水を自分で携帯すると安心できるでしょう。
コース前半のアップダウンで頑張りすぎない
前半にややアップダウンがあります。
そこで頑張り過ぎて脚を使い切らないように気持ちの面でも余裕をもって走りましょう。
気温が20度以上ある中でフルマラソンを走るための工夫
気温が低いことが多いかすみがうらマラソンですが、今年(2017年)は最高気温が26度にもなりました。
一般的にフルマラソンを走る時の適温は10度前後と言われています。
暑い日のレースで特に大切なのはウェアの工夫と水分補給です。
ウェアは通気性、速乾性の高いTシャツやショートパンツ、日差しをよけるキャップやサングラスを着用した方がいいでしょう。
真夏の場合は首元を冷やすネッククーラー(タオルやマフラーのようなタイプ)を首に巻いて走る方もいます。体調はそれぞれ違うので日頃のトレーニングから工夫していくといいでしょう。
レース時間が長い人は汗による冷えに注意
20度くらいの状況下では走っている最中に急激に冷えることはないのですが、スタート時間が遅く、5時間から6時間かけて走るような方々は後半が夕方近くなるため、気温が下がり、汗による冷えを起こす場合があります。
その場合は、あらかじめ冷えやすいお腹や腰回りにワセリンなどを塗っておくのもひとつの方法です。
準備を整えて楽しんで走りましょう
エントリーした時はまだまだ先だと思っていても、あっという間に当日になってしまいます。
どんなに準備をしてきても、フルマラソンに参加することに不安を持たない人はいないでしょう。
しかし、不安に思い続けるよりも「こうなった時はこう対処しよう」「焦らずにこういうふうに気持ちを落ち着けよう」など、ポジティブな行動や考え方で気持ちの準備をしておくといいですね。
そして、大会をサポートしてくれているボランティアの方々や、レースを盛り上げてくれる沿道の応援を楽しみながら走ってください。
きっと皆さんの力になって背中を押してくれます。皆さんがレースで力を発揮して楽しめるように心から祈っています。
- 株式会社ケッズトレーナー
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株式会社ケッズトレーナーは、一般の方々や多くのスポーツ選手の皆さんに、種々の障害の緩和や機能改善・向上を目的として、様々な角度から施術を実施しています。一人ひとりの患者様と寄り添い、スポーツマッサージを通して安心・笑顔・元気をモットーに日本全国で活躍中です。
http://www.ks-trainer.co.jp/
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