【保存版】有酸素運動の基本効果から応用まで一気に学べる知識総まとめ
2017.5.29有酸素運動はダイエットに効く!初心者でも時間が短くても効果がある!など、有酸素運動に関する情報は世に溢れていますが「結局のところ何を知ってどう始めればいいの?」という悩みは解消されません。
そこで有酸素運動の基礎知識から自宅でできるトレーニング方法まで体系的にまとめた情報大全をお届けします。
これを読めばぼんやりしていた有酸素運動のやり方や知識がしっかりつけられます!
これで納得!有酸素運動の基礎・効果・やり方を疑問別に徹底解説
目次
- 1 これで納得!有酸素運動の基礎・効果・やり方を疑問別に徹底解説
- 1.1 最初に!脂肪分解できる有酸素運動の仕組みとは?
- 1.2 よくわかる!「有酸素運動」と「無酸素運動」の違いとは?
- 1.3 有酸素運動のダイエット効果が確認できる魔法の計算式
- 1.4 “有酸素運動20分連続”はウソ!?実は時間をわけても脂肪は燃やせる
- 1.5 女性は特に気をつけたい有酸素運動時の食事タイミング!運動前?後?
- 1.6 肌荒れさん注目!食事と有酸素運動が美肌をつくる理由
- 1.7 ダブル効果!「筋トレ→有酸素運動」は筋肉も代謝もアップできる
- 1.8 「有酸素運動=筋トレ」ではない!2つが違う理由
- 1.9 ダイエットにも効果的なウォーキングは代表的な有酸素運動
- 1.10 やり方によっては筋肉が減ってしまうことも!有酸素運動と筋肉の関係性
- 1.11 「筋トレ×有酸素運動」を組み合わせて行う時の理想的な順番
- 1.12 季節も関係ある!?有酸素運動の効果が冬に高まる理由とは?
- 1.13 ダイエットに焦りは禁物!痩せるための有酸素運動の強度と頻度
- 1.14 カロリー収支が関係する有酸素運動のダイエット効果
- 1.15 痩せるために知りたい!脂肪燃焼しやすく初心者におすすめの有酸素運動とは?
- 1.16 体脂肪の燃焼が目的なら“ややキツめ”の有酸素運動がおすすめ
- 1.17 自宅・室内でもできる有酸素運動の種類と器具はコレ!
- 1.18 初心者必見!走るだけじゃない有酸素運動の種類
- 1.19 美ボディを作りたい女性におすすめの「スクワット」は最高の有酸素運動
- 1.20 ジムでもできるおすすめの有酸素運動の種類とは?
- 1.21 ランナーなら知っておきたい!雨でも室内できる有酸素運動=アクティブストレッチのやり方
- 1.22 気軽に室内でできる「もも上げ」の有酸素運動で痩せる体質に近づく
- 1.23 ダイエット&代謝アップに!超簡単な「踏み台運動」のやり方や注意点
- 1.24 省スペースで室内OK!全身鍛えることもできる「フラフープダイエット」の効果とやり方
- 1.25 何もなくてできる有酸素運動!?「エア縄跳び」の効果・やり方・注意点
- 2 まとめ
一口に「有酸素運動」といっても、やり方が違えば得られる効果も違ってきます。
- ダイエットしたい
- 有酸素運動の総括的な知識がほしい
- 効果的なトレーニングのやり方が知りたい
といったお悩みに答えるべく「有酸素運動」の知っておきたいメカニズムについて項目別に解説していきます。
最初に!脂肪分解できる有酸素運動の仕組みとは?
人間の身体の各器官は意識をしない平常時でも生命維持のために動き続けており、そのエネルギーを作り出すシステムのひとつが「有酸素運動」です。
名前の通り酸素をたくさん必要とする運動のことを指します。
運動を開始すると、
- アドレナリンやノルアドレナリン(カテコールアミン)などのホルモンが分泌
- ホルモンが脂肪細胞表面の受容体とくっつきプロテインキナーゼが活性化
- この働きで細胞内ホルモン受容性リパーゼがリン酸化
- 働きが強まったリパーゼは細胞脂肪内の中性脂肪を遊離脂肪酸とグリセロールに分解して血中へ放出
- 遊離脂肪酸が血中を流れ筋繊維の細胞内に吸収
- 脂肪酸がミトコンドリア内で完全酸化されエネルギーを放出
このような流れがあり、脂肪酸を酸化させてエネルギーを生み出すには多量の酸素が必要となります。
低強度・長時間の「有酸素運動」なら多くの酸素を身体に取り込むことができるため、脂肪を分解・燃焼させる働きにおいて有効というわけです。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
よくわかる!「有酸素運動」と「無酸素運動」の違いとは?
運動中にあるラインを超えると呼吸が苦しくなってくる瞬間がありますよね。そこが有酸素運動と無酸素運動の境界線と言われています。
ざっくりわかりやすく定義すると、
- 有酸素運動:弱い強度の運動で酸素を使って少しずつ脂肪を燃焼させる運動
- 無酸素運動:強い強度の運動で酸素をあまり使わずに糖質を中心にエネルギーを使う運動
上記のように分けることもできます。
2つの違いはエネルギー源の使われ方にも違いが見られます。身体を動かすエネルギーはATP(アデノシン三リン酸)と呼ばれる物質の働きで作られています。
このATPを作るためには酸素や糖質・脂質が必要となりますが、多くの量を体内にストックしておくことができません。
強度の強い運動ではATPは一気に消費され体にストップがかかり、弱い運動ならATPの消費速度が遅く補充しながら体を動かせるので長時間続けることができます。
筋トレなどの無酸素運動が短時間で限界を迎え、有酸素運動が長い時間できる背景にはこんな違いも関係しているのです。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『有酸素運動・無酸素運動の違いを知って、効果的にダイエットしよう』
有酸素運動のダイエット効果が確認できる魔法の計算式
有酸素運動の代表ランニングやウォーキングを行った時の消費カロリーがわかる計算式があります。
ランニング時の消費エネルギー計算式
体重(kg)×走行距離(km)=消費エネルギー(kcal)
ウォーキング時の消費エネルギー計算式
体重(kg)×3.5=1時間当たりの消費エネルギー(kcal)
ウォーキングの時だけは1時間あたりの消費エネルギーが出てくるので、30分の場合には2分の1にするなど微調整して算出します。
いずれもとっても簡単。運動した効果が目に見える数字で理解できるのは励みになりますから積極的に活用しましょう!
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
“有酸素運動20分連続”はウソ!?実は時間をわけても脂肪は燃やせる
“有酸素運動は20分以上続けないと効果が出ない”と言われていますが、実は細かく区切った運動の合計時間でもいいことがわかってきました。
運動を始めた直後でも脂肪は燃焼されていて、「5分×4回」でも「10分×2回」の有酸素運動でも連続運動時と消費エネルギーは変わらないのです。
また、1回の運動で20分以上続けるよりも細切れで何回も運動した方が平均的な体温を高く保つことができるため脂質代謝においても効果的と言われています。
「有酸素運動は20分以上続ける説」が実は違うという認識を持ち、細切れの有酸素運動を効率的に行って脂肪を燃やしていきましょう。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
女性は特に気をつけたい有酸素運動時の食事タイミング!運動前?後?
結論としては「ダイエット目的で痩せたい人は運動前」がおすすめです。
人間の身体はエネルギーが必要な時に、脂質より先に糖質が使われるようになっています。
有酸素運動前にしっかり食事をして糖質を摂取してしまうと、そこからエネルギーとして使われていくことになります。
そのため、食事をしないで有酸素運動に臨むと体内にストックされている脂肪から使われていくため脂肪燃焼には効果的というわけです。
そうはいっても空腹すぎて身体を動かすパワーが出ないこともありますから、運動の30分から1時間前に軽めの栄養補給をしてから臨むのがベストな方法です。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『食前と食後、どちらが効果的?有酸素運動と食事のタイミング』
肌荒れさん注目!食事と有酸素運動が美肌をつくる理由
女性の大敵“肌荒れ”の原因は様々ですが、とりわけ「食生活」と「運動不足」は見過ごすわけにはいかない要因です。
栄養バランスの偏った食事はお肌のベースになるタンパク質や、新陳代謝を促進させるビタミン・ミネラル不足を招きます。
さらに食物繊維を含む栄養素が不足すると消化器・循環器系の働きが弱る傾向にあり、こうなると身体に必要な栄養素の吸収や老廃物排出の力が低下。
お肌が欲する栄養素が届きにくくなるのでお肌の再生能力にも悪影響を及ぼすことに。
また、運動不足によって体脂肪が増えた人は身体の熱を外に出しづらい状態になり、その分汗をかくことで身体の熱を下げようとします。
その結果お肌に良くない汗をたくさんかき、皮膚の常在菌が正常に機能しないまま繁殖が促進され肌荒れや嫌なニオイを生み出す原因となるのです。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『食の乱れはお肌の乱れ!健康的な食生活と有酸素運動で美肌を目指そう』
ダブル効果!「筋トレ→有酸素運動」は筋肉も代謝もアップできる
有酸素運動だけでも健康的なダイエット効果が期待できますが、筋トレを加えることでさらなる効果を生み出すことが可能です。
筋トレをすると負荷がかかって傷ついた筋肉を修復しようとする働きがおきます。これによって代謝が上がり成長ホルモンが分泌、体脂肪分解を促すアドレナリンも出てきます。
こうして成長ホルモンやアドレナリンが分泌されると、脂肪を分解して作られる遊離脂肪酸という物質が血中に放出されます。
筋トレの後のタイミングで有酸素運動を行い、遊離脂肪酸を消費していくと脂肪分解量がさらに上がって一石二鳥の効果が期待できるというわけです。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『正しい順序で効果抜群!筋トレからの有酸素運動脂肪で脂肪を撃退!』
「有酸素運動=筋トレ」ではない!2つが違う理由
有酸素運動と無酸素運動の違いでもご説明しましたが、筋トレは短時間で瞬発的な力を必要とする無酸素運動です。
そのため筋トレをすることが“同時に有酸素運動も兼ねている”ということはありません。
ただし、有酸素運動と無酸素運動の境界線は非常にあいまいで人によっても強度によっても異なります。
10回も続かずに息が上がって力が尽きるような筋トレは無酸素運動ですが、軽めの負荷で一定時間回数をこなせるトレーニングは有酸素運動といえます。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『筋トレは有酸素運動にならないの?そもそも有酸素運動って何?』
ダイエットにも効果的なウォーキングは代表的な有酸素運動
気合を入れなくても始められ、運動としてはハードルが低い散歩も立派な有酸素運動です。
散歩はウォーキングにあたる位置づけの運動で酸素を積極的に使うので体内に蓄積している脂肪も消費しやすくなります。
低強度・長時間で行う運動は有酸素性のエネルギー機構を優先的に使え、
- 脂肪燃焼
- 血行促進
- 疲労解消
- 肩こり・腰痛改善
- 自律神経バランス改善
- 睡眠改善
など多岐に渡る効果が期待できます。
迷ったらまず取り入れてみたい有酸素運動のひとつがウォーキングなのです。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『散歩やウォーキングは有酸素運動になる?ダイエット効果は期待できる?』
やり方によっては筋肉が減ってしまうことも!有酸素運動と筋肉の関係性
有酸素運動は脂肪燃焼・代謝アップ・血行促進など健康維持など多くの効果が期待できますが、こと“筋肉を大きくすること”に向いているとは言えません。
筋肉は「遅筋(ちきん)」と「速筋(そっきん)」の2種類に分かれ、有酸素運動は「遅筋」を使います。
「遅筋」は頼もしい持久力を持っていますが、強い力を瞬発的に出すことができない筋肉。
対して「速筋」は強い負荷にも耐えられますが長時間続けられず、筋トレなどに使われる筋肉。「速筋」を鍛えると筋肥大させることができるため、見た目に筋肉を大きくすることができるというわけです。(速筋を使う筋トレでも効果が見えてくるまでは最低2~3ヶ月かかると言われています)
そのため有酸素運動で「遅筋」を使ってもそれだけで筋肉を大きくすることは難しいのです。
特にダイエット目的で有酸素運動行っている人は要注意です。過度なカロリー制限や糖質制限系のダイエットをしている場合は筋肉が分解されやすくなっていますので、適度なバランスを考えた栄養摂取を心がけましょう。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『有酸素運動で筋肉量が減るってホント?有酸素運動と筋肉の関係』
「筋トレ×有酸素運動」を組み合わせて行う時の理想的な順番
- 脂肪燃焼に効果的な有酸素運動。
- 運動後の代謝をアップさせて脂肪を消費しやすい状態にしてくれる筋トレ(無酸素運動)。
ダイエットという観点で結果を求めるなら欲張って両方取り組むのがおすすめです。
その際に注意したいのが順番。正解は「筋トレ(無酸素運動)→有酸素運動」。
無酸素運動の筋力トレーニングを行うと糖質がどんどん使われて代謝が上がり、脂肪は分解状態にあります。
ここですかさず有酸素運動を行えば脂肪を効率的に燃焼させられる、という仕組みです。
逆に有酸素運動→無酸素運動という順番にするとデメリットも知っておきたいところ。
筋トレをするとアドレナリン・成長ホルモンといった物質が分泌されて脂肪の分解に一役買ってくれますが、有酸素運動を最初に行うとこれらのホルモン物質の分泌を阻害してしまうと言われています。
ダイエット効果のためにトレーニングを組み合わせて行うつもりの方は、「筋トレ→有酸素運動」という順番を意識するのがおすすめです。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『有酸素運動と筋トレを組み合わせて健康的にダイエット!正しい順番は?』
季節も関係ある!?有酸素運動の効果が冬に高まる理由とは?
体温が低下する外的環境では体温を上げようと反応するのが人間の体です。
運動をしていないデフォルトの状態でも体がブルブル震えて熱を出そうとしたり、血管を収縮して体の熱を保とうとしたりと忙しく反応しています。
さらに夏場にくらべて脱水症状や熱さによるパフォーマンス低下を招きにくいので長時間運動しやすいのが冬場の特徴です。
逆に夏はたくさん汗をかいた分すぐに体重が減るものの水分を摂取するだけで戻っとしまうこともあり、一時的な増減に左右されやすい季節とも言えます。
冬なら汗や暑さによるバテなどに翻弄されることなくじっくりと有酸素運動に取り組むことが可能です。
ただし、冬のトレーニングには注意点もあります。
- 汗をかいたあとの寒さで風邪を引きやすい
- 忘年会・新年会など暴飲暴食する機会が増える(摂取カロリーの増加)
- 寒さで運動が億劫になってサボりがち
などなど、気を抜くと体調を崩したり夏より効果が出なくなることもあるので気をつけましょう。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『有酸素運動は冬のほうが効果的?実は冬のほうが痩せやすいんです』
ダイエットに焦りは禁物!痩せるための有酸素運動の強度と頻度
運動強度は上げるほどカロリー消費も上がっていきます。
その反面、強度を上げすぎると無酸素運動になるため脂肪の燃焼という観点では効果が薄まることも。
有酸素性優位のエネルギー代謝を保てるギリギリの運動強度で長めの時間続けることが脂肪燃焼系ダイエットにはおすすめです。
具体的な指標としては「最大酸素摂取量の65%前後」と言われています。この数値を運動中に意識するのは困難なため、目安を確認できる方法を2つご紹介します。
- 目標心拍数=運動強度×(最大心拍数-安静時心拍数)+安静時心拍数
- 目標心拍数=最大心拍数(220-年齢)×60~70%
より簡単に算出したい場合には2番目の方法が適しています。30歳の人なら(220-30)×0.6=114という結果になります。
簡易的に心拍数を計れるアプリなどもありますのでiPhoneで運動時に確認することも可能です。
また、有酸素運動は筋トレと異なり筋肉を痛めずにできるので、超回復などを狙って運動後2~3日の休養を入れる必要はありません。
ただし、体が慣れてきて運動強度が上がっていけば少しずつですが疲労は溜まりますので週1~2日の休養は入れるようにしましょう。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『早く痩せたくてジョギングしてます。有酸素運動って毎日してもいいですか?』
カロリー収支が関係する有酸素運動のダイエット効果
有酸素運動が脂肪燃焼・ダイエットに効果的というのはわかってきたところで、摂取カロリーについても改めて知っておく必要があります。
毎日せっせと有酸素運動をがんばっても、
「摂取カロリー > 消費カロリー」
という状態ではダイエットの効果がなかなか見えてきません。
デフォルトで摂取カロリーを消費カロリーよりも少なく保てていれば、日常の動作+有酸素運動の組み合わせだけでもじゅうぶん痩せる可能性を秘めています。
また、長時間の有酸素運動と細切れの有酸素運動の消費カロリーが同じだったというデータもあります。
食べた分のカロリーは簡単に消せません。お金と同じようにカロリーも収支バランスを意識してみましょう。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
痩せるために知りたい!脂肪燃焼しやすく初心者におすすめの有酸素運動とは?
2つ前の項目で、有酸素運動に向いた心拍数と運動強度について以下のようにご説明しました。
- 目標心拍数=運動強度×(最大心拍数-安静時心拍数)+安静時心拍数
- 目標心拍数=最大心拍数(220-年齢)×60~70%
少しわかりにくいのでイメージしやすい状態で例えると、“会話をしながらでも長めの時間続けられる運動強度”と言えます。
初心者の人が悩まずにペース配分を保てるおすすめの運動は「ウォーキング」。
自分でペースをコントロールしやすく、長時間続ければ汗ばむ程度の良い運動にもなります。
つらさが少ないので初心者の人でも続けやすいというメリットも見逃せません。ダイエットも健康も継続できるかどうかが明暗を分ける重要ポイントのひとつです。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『有酸素運動でダイエットしたい!脂肪が燃える運動強度や心拍数って?』
体脂肪の燃焼が目的なら“ややキツめ”の有酸素運動がおすすめ
ある程度慣れてきた人や中級者以上の人におすすめなのが“ややキツめ”の運動強度。
有酸素運動と無酸素運動の違いでもご説明しましたが、“キツい”と感じる状態に入ると脂質よりも糖質が使われるため脂肪燃焼目的のダイエットには向きません。
前項の“会話をしながらでも長めの時間続けられる運動強度”は典型的な有酸素運動ですが、少し軽めの部類に入ります。
より高効率で脂肪燃焼を行うなら“ややキツめ”の強度に上げてみるのも方法のひとつ。この運動の強さを保つと脂質も糖質もバランスよく消費可能です。
また、自分で感じる「主観的運動強度(RPE)」でいうところの“ややキツめ”は最高心拍数の60~70%に相当しているという研究結果もあります。
結果的にある程度運動に慣れてきた人が“ちょっとだけキツイな”と感じるくらいの方が脂肪燃焼には適した心拍数が保たれていると言えます。
計算して算出した運動強度と自分の身体で感じる適切な強度がほとんど一緒だった、ということも珍しくありません。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
自宅・室内でもできる有酸素運動の種類と器具はコレ!
有酸素運動というとランニングやウォーキンなど、どうしても外で行うイメージがありますよね。
雨の日や夜遅い時間など女性はやりたくてもできない状況が少なくありませんし、ジムに通えない人もいます。
そうした場合には「自宅室内でできる有酸素運動」の種類や使える器具を知っておくととても便利です。
自宅室内OKの有酸素運動器具
- ステッパー
- 踏み台運動
- エアロバイク
- バランスボール
- ダンベル
- トランポリン
- 紐なし縄跳び
- フラフープ
自宅室内OKの有酸素運動の種類
- スクワット
- ヨガ
- ピラティス
- サーキットトレーニング
こうしてみると器具といっても安価に購入できるものもありますし、器具を使わず室内でできるトレーニング方法もあります。
有酸素運動を続けたい気持ちが天候や環境によって左右されないよう上記を知っておくことも継続性において有効です。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『【自宅OK】室内でもできて効果抜群の有酸素運動はコレ!種類&器具まとめ』
初心者必見!走るだけじゃない有酸素運動の種類
初心者の人は“走る以外の運動法”も知っておくと有酸素運動を飽きずに続けやすくなります。
散歩・ウォーキング
なんといっても始めやすく続けるハードルが低い、という点が最大のメリット。“ランニング・ジョギングがしんどいな”と感じるときにもおすすめです。
歩く際の姿勢に気をつけるだけで効果をあげられるのでしっかり背筋を伸ばして取り組むのがポイントです。
体操・ストレッチ
日常生活で使わない全身の筋肉や関節を刺激できるので有酸素運動としても優れているのが「体操・ストレッチ」。
有酸素性エネルギー機構を積極的に使って、身体のバランスをトータルで整える効果も期待できます。
息があがってしまうほど激しい運動になりにくいので、安心して取り組める点で女性には特におすすめです。
体幹トレーニング
バランス感覚にもつながる「体幹トレーニング」は、難しい動きが少ないものもあるので意外と初心者の人でも取り組みやすい有酸素運動。
代謝アップやインナーマッスルに働きかける効果もあり、自宅で無理なくはじめたい人におすすめです。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
美ボディを作りたい女性におすすめの「スクワット」は最高の有酸素運動
筋トレ方法としてポピュラーな「スクワット」も、やり方しだいで有酸素運動として機能するトレーニング方法です。
有酸素の基本となる“弱めの強度で長い時間”ということを念頭に、「軽い負荷で回数をこなすスクワット」が有酸素運動につながります。
また、全身の血流のポンプ役となる下半身を中心に様々な部位を鍛えることができ、代謝アップ→脂肪燃焼も促してくれます。
- 大殿筋
- 大腿四頭筋
- ハムストリングス
- 腹筋
- 起立筋
など、身体を動かすメインの筋肉からバランス系の筋肉まで幅広く鍛えられることも「スクワット」の魅力です。
最低でも1セット20~30回はできる負荷に調節して行いましょう。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『スクワットも有酸素運動?ダイエットと美しいボディライン作りにオススメ!』
ジムでもできるおすすめの有酸素運動の種類とは?
“せっかく有酸素運動を始めるならジムに行こう!”と本格的なスタートをきる女性も少なくありません。
トレーニングスタジオやフィットネスジムには非常にたくさんのマシンやプログラムが用意されているあまり、なにから始めればいいのか迷ってしまいます。
そんなジム初心者の人におすすめの有酸素運動を4つご紹介します。
カーディオマシン
聞きなれない名称ですが、“有酸素運動に特化したトレーニングマシン”のことをカーディオマシンと呼びます。
- ランニングマシン
- エアロバイク
- ステップマシン
- クロストレーナー
など、ジムに行けば目にしたことある定番のマシンは考えられた設計なのでやはりおすすめです。
スタジオプログラム
専門のインストラクターが担当するスタジオプログラムも見逃せません。
- エアロビクス
- ヒップホップダンス
- ボクササイズ
- ヨガ、ピラティス
など、やり方のわからない女性でもレクチャーを受けながらみんなで頑張ることができます。
1レッスン40~60分単位なのでじゅうぶんな有酸素運動になるところも魅力的です。
プール
水中で身体を動かす動作には水の抵抗が加わるため、通常のトレーニングよりも消費カロリーをアップさせることが可能です。
泳ぎに自信のない方は“プールで歩く”だけでも効果的な有酸素運動になるのでおすすめ。
水中では膝にかかる負担も減少するので、関節を痛めている方や体重に悩む人でも取り組める数少ない運動のひとつ。
フィットネスジムによっては「アクアビス」などのプログラムを展開しているところもあります。
全国展開しているような大手のフィットネスジムはプールも付いていることが多いですが、小規模のジムや低料金のジムは事前に有無を確認しましょう。
マシントレーニング
“完全に筋トレ用”と思われがちなマシントレーニングですが、負荷のかけ方次第で有酸素運動にすることができます。
負荷の設定を軽くして回数をこなすようにする、たったこれだけで一定時間取り組めて有酸素運動の効果が得られます。
さらにインターバルを短めに様々なマシンを使って鍛えれば「サーキットトレーニング」にもなります。
初心者の人はジムのスタッフに目的を伝えてマシン選びと負荷・回数について聞いておきましょう。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『運動経験の少ない方必見!ジムでできるオススメの有酸素運動』
ランナーなら知っておきたい!雨でも室内できる有酸素運動=アクティブストレッチのやり方
走ることが好きな女性は皇居マラソンやサブ4、各種大会などランニングに積極的。
慣れて長時間気持ちよく走れるペースがつかめてくれば有酸素運動としてのランニングも可能です。
しかし“毎日取り組みたい!”という気持ちに反して雨が降るとすべてが台無しに。
ランニングペースが保てなくなると、継続する気持ちまで落ち込んでしまうので注意したいところです。
そこでおすすめなのが雨でも室内できる有酸素運動=「アクティブストレッチ」。
初心者でも取り組みやすく、省スペースで立ったままできるアクティブストレッチを5つご紹介します。
- 体の全面のストレッチ
- 体の背面のストレッチ
- 股関節とお尻の外側のストレッチ
- 股関節とお尻の内側のストレッチ
- 体の側面のストレッチ
いつでも自宅室内でできる全天候型の運動法を知っておくと目指す効果への到達スピードや継続性において大きな助けになってくれます。
飛ぶ・跳ねるなどの動作をしなくても有酸素運動に厳選していますので、詳しいやり方は以下の記事をチェックしてみてください↓
『ランナーのための「室内でできる有酸素運動」【レッスン14】』
気軽に室内でできる「もも上げ」の有酸素運動で痩せる体質に近づく
「これが運動なの!?」と思うほど単純な動作の“もも上げ”ですが、とてもバランスよく下半身を鍛えられる優秀な運動が「もも上げ」です。
- 殿筋群
- 大腿四頭筋
- ハムストリングス
- 下腿三頭筋
- 前脛骨筋
- 腹筋群
- 背筋群
などなど、下半身から体幹部にいたるまで鍛えられます。さらに体幹深層部に位置する「陽腰筋」と呼ばれるインナーマッスルを鍛えることも可能。
「もも上げ」で得られる効果
- 広範囲の筋肉をバランスよく鍛えることで代謝を上げ痩せやすい体質に
- 使う筋肉が大きいので全体の消費カロリーがアップしやすい
- 太ももや臀部など下半身の筋力アップによる心肺・循環器系機能強化
- 下半身が強くなることで全身の血流・リンパの流れが改善され、老廃物の排出や美肌にも効果的
このように非常に魅力的な有酸素運動が「もも上げ」です。
自宅室内でも省スペースで簡単にできて冬でもOKのエクササイズですが、いいピッチで行うと早めのウォーキングと同程度の運動強度になると言われています。
気づかない内に無理したり、フォームが崩れないように注意して行いましょう。
もも上げ運動のやり方を含めたさらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『室内でできる有酸素運動!「もも上げ」で痩せ体質ゲット!?』
ダイエット&代謝アップに!超簡単な「踏み台運動」のやり方や注意点
先ほどのもも上げ運動にも近いエクササイズで効果抜群なのが「踏み台運動」。
- 基礎代謝アップ
- 下半身筋力アップ&引き締め
- 姿勢改善
といった効果が期待できる「踏み台運動」は、ウォーキングやランニングなどと同様の有酸素運動です。
「踏み台運動」基本のやり方
やり方は、階段を昇り降りする要領でとっても簡単。
- 右足を台に上げ
- 左足も台に上げ(両足が台に乗った状態)
- 右足を台から下ろし
- 左足を台から下ろす(元の状態に戻る)
このステップを繰り返すだけで立派な「踏み台運動」です。
基本的には下半身を動かしますが、ダンベルや腕の振りを活用することで全身を鍛えることも可能。
「踏み台運動」の注意点
- フォームを意識し、姿勢をピンと伸ばして踏み込む
- 息切れして無酸素運動になるほど張り切りすぎない
- 踏み台運動が飽きない工夫をする
正しいフォームで一定時間続けてもバテないペースを掴むことが重要です。
また、どうしても単調な運動なので慣れてきたら音楽を聞いたり窓の景色を見るなど、飽きない工夫もこらしてみましょう。
トレーニングで使う踏み台は通販などで¥2,000前後から購入できます。
体重をかけても滑らず安定感のあるものであれば家にある台や硬めの雑誌をガムテープで留めたものでも代用OK。
最初の高さの目安は20cmです。それでも高く感じるようなら15cmほどから試してみましょう。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『しなやかボディ作りたい!ダイエットに効果抜群の踏み台昇降を続けるコツって?』
省スペースで室内OK!全身鍛えることもできる「フラフープダイエット」の効果とやり方
子供のころ誰しもが親しんだ「フラフープ」。実は有酸素運動であり、自宅室内で手軽に低予算でできる運動として注目されています。
「フラフープ」は輪っかが身体から落ちないように軽めの動きを続けるため、そもそもの仕組み自体が有酸素運動です。
足を踏ん張りつつ下半身と腰をバランスよく動かさなければ回し続けることができず、必然的にいろんな筋肉が鍛えられます。
腹筋、股関節、インナーマッスルに加え“バランス感覚”まで鍛えられるところは他の有酸素運動にはない特徴と言えるでしょう。
特に腰周辺の筋力が整ってくると背中や首周りまで連動するように矯正してくれるメリットも見逃せません。
また、単なる腹筋運動に比べお腹周りの筋肉をまとめて効率的に動かせるため「くびれ」を作るエクササイズとしてもおすすめです。
こうした効果まで考えると単なるダイエット以上に見た目を意識した運動と言えるかもしれません。
お値段¥1,000前後~購入できるのでとってもお手軽。
ただし、もともと“腰痛持ち”の人や“関節に問題”を抱える人にとっては、痛みやダメージを悪化させる可能性があるため控えた方が得策です。
少しでも不安のある場合は、始める前にかかりつけの医師に相談するなどして慎重に検討しましょう。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『室内で手軽に有酸素運動!フラフープダイエットの効果や方法を教えて!』
何もなくてできる有酸素運動!?「エア縄跳び」の効果・やり方・注意点
究極の省スペースを実現した有酸素運動、エアギターならぬ「エア縄跳び」もおすすめです。
本来縄のついた道具で行うのが“縄跳び”ですが、その道具を使わずに縄跳びの動作を行うのが「エア縄跳び」。
この運動が他と圧倒的に違うのは「跳ぶ」という動作が入る点です。
下半身はもちろん、腕の筋肉や腹筋、心肺機能アップなどたくさんのメリットを持っています。
「エア縄跳び」のやり方
- 両足を肩幅ほどに開く
- 縄跳びのグリップを持ったつもりで肘が身体から離れないように意識
- 背筋を伸ばし、膝を少し曲げる
- 一定のリズムで跳ぶ
降りる瞬間はつま先から着地するように柔らかくジャンプするのがポイントです。
最初のうちは1分間60回で3分続けることを目安にしてみましょう。
「エア縄跳び」の注意点
他の運動と違い“跳ぶ”動作が加わるため、転倒や着地の失敗などが思わぬケガにつながりやすいのが「エア縄跳び」。
始める前に近くに余計なものがないかどうか必ず確認します。
また、コンクリートなどの床でダイレクトに行うと思った以上の負担が膝や足首にかかり痛めてしまうことも。
カーペットやマットなどを敷いた状態で行うようにしましょう。
また、無理に大きく跳ぼうとすると腰・膝に負担がかかるだけでなくフォームが崩れる原因にもなりますので要注意です。
さらに詳しい情報は以下の記事でまとめています↓
『道具なしでできる有酸素運動!エア縄跳びダイエットのやり方や注意点』
まとめ
さて、ここまで有酸素運動の基礎知識からトレーニング方法などを順を追って解説してきました。
各項目の内容をより詳しく知りたい方はリンク先のページで掘り下げていますのでぜひご覧になってみてください。
ダイエットや健康に良いとされる有酸素運動ですが、名前がメジャーな割りに誤解が多い・・・というのが正直なところ。
正しい知識を持って取り組めば体へ過度な負担をかけることもなく、筋トレと組み合わせることも可能です。
ダイエット目的の女性はもちろん、年配の方のトレーニングとしも有効ですからしっかりした知識を持っていて損はありません。
あなたもぜひ“正しい有酸素運動のやり方”を知ってダイエットや健康維持に役立ててみてはいかがでしょうか?
この記事をシェア