体力をつけたい、腰痛を何とかしたい、ポッコリしたお腹を凹ませたい、ウエストラインを引き締めたい、ヒップアップしたい・・・など、最近運動不足解消やダイエットのための体幹トレーニングが流行っています。
また多くの競技スポーツ選手やランナーも、記録向上のために体幹トレーニングを採用しています。
この体幹トレーニング、どんなトレーニングでどのような効果があるのでしょうか。
体幹とは手や脚を動かすための「土台」
目次
体幹はコア(core)とも呼ばれ、文字通りからだの中心部分を指す言葉です。
具体的にどの部分を指すのか、実は厳密な定義はないのですが、身体全体から頭と両手、両脚を除いた部分と考えてよいでしょう。
また手や脚を動かすための「土台」となっている部分というとらえ方もできます。
詳しい研究によると人間が手や脚を動かそうとすると、その前に、土台となっている体幹部分の筋肉から活動が始まることがわかっています。
スポーツ選手が体幹トレーニングを重要視しているのはこのためです。
なおコアトレーニングとも呼ばれる関係で、トレーニング対象となる筋肉は「インナーマッスル(身体の深層の筋肉)」である、と勘違いされることがあります。
しかし「アウターマッスル(表層の筋肉)」も体幹トレーニングの対象となります。
一例をあげると、腹部ではアウターマッスルである腹直筋と外腹斜筋、インナーマッスルである内腹斜筋と腹横筋が体幹トレーニングによって鍛えられます。
体幹が弱ると運動を続けることが難しくなり、ますます運動不足に
厚生労働省が発表している国民健康・栄養調査(平成26年のデータ、平成28年発表)によると、運動習慣のある人(1回30分以上の運動を週2回以上実施し1年以上継続している人)の割合は男性で30%、女性で25%です。
これを20代~50代だけで見てみると男女ともに20%以下になってしまいます。
働き盛りの実に5人に一人が運動不足というわけです。
もちろんこの年代の方々は、いろいろと忙しく運動を続けることが難しいことは容易に予測されます。
しかし本当は運動を始めると身体のどこかが痛くなったり、きついから続けられなかったりする人が多いのではないでしょうか。
つまり運動不足の人たちは、そもそも運動をするだけの身体の準備ができていないのではないかと考えられるのです。
運動不足による体力の低下や身体の不調が、そのままさらに運動不足の原因になっているという、何とも皮肉な話です。
まずは体幹トレーニングで身体の基礎工事
運動不足を解消し、ポッコリお腹を凹ませ、すっきりしたボディラインを手に入れるためには、日常生活で定期的に運動を実施していくのが最も健康的なアプローチ方法です。
しかし一時期流行った短期集中型エクササイズは、運動がきつすぎ、運動不足の方々には中々継続できるようなものではありませんでした。
一生太らないような健康な身体を手に入れるためには、何よりも安全で長続きするような運動でなくてはなりません。運動不足で凝り固まった筋肉や弱った部位をまずは改善し、快適に動けるような身体づくりから始める必要があります。そこで運動をスムーズにできるような身体の基礎工事となるのが体幹トレーニングです。
細切れの運動でもトータルの時間が同じであれば同様の効果が得られる
ちょっと前までは体脂肪を燃焼させるためには、最低20分は継続する運動が必要である、と言われてきました。
しかし最近では細切れ運動でも、トータルの時間が同じであれば同様の効果が得られることがわかっています。
5分間の運動を4回実施しても、1分ほどの運動を20回やっても、20分間の運動と効果はあまり変わりません。
日常生活の中でイキイキとした動作を心がけることで、長時間運動するのと同じ効果が得られるわけです。
これならことさらに時間を取ってきついトレーニングをしなくてもよいので長続きしそうです。
その引き金になること、からだのサビを落とし身体のコンディションを整えてくれるのが体幹トレーニングです。
日常生活の動作をキビキビとさせ、痩せやすい身体を作ろう
人間が運動しようとするとその土台となる体幹部分の筋肉から活動が始まります。
体幹トレーニングを実施し体幹のいろいろな筋肉を鍛えることで、日常生活の中でのいろいろな動作がスムーズに、かつキビキビとできるようになります。
日常生活での動作を活性化させ、イキイキと生活することで運動量が増加し、運動不足を解消することが痩せやすい身体を作ることにつながります。
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