体脂肪を燃焼させるには「ややきつい」有酸素運動が効果的
「健康やダイエット、シェイプアップには有酸素運動」という話は皆さんよくご存知だと思います。
脂肪燃焼のためには「きつい」運動はNGであり、リズミカルに長時間運動すること(有酸素運動)が重要です。
有酸素運動の第一の効用は、何といっても体脂肪を直接燃焼させることができることです。
体脂肪を減らしたいのであれば、とにかく有酸素運動をすれば脂肪はどんどん消費されます。
シェイプアップにはうってつけの運動なのですが、その強さ(運動強度)を決める場合には気を付けなければなりません。
糖質と脂質をバランスよく消費できるのは低い運動強度のとき
運動は主として糖質と脂質(特殊な状況ではタンパク質)をエネルギー源として使います。
これらのエネルギー源の使われ方は運動強度によって決まります。
運動強度が強いと、主として糖質が消費されます。
全力疾走や階段を駆け上がったり、筋トレをしたりするときには主に糖質が使われます。
一方普段の生活や運動強度が低いときには、糖質と脂質がバランスよく使われます。
その割合はだいたい半々ぐらいです。
ウォーキングは30分で約100kcalのエネルギー消費になりますので、このとき使われる脂質は約50kcalです。
「きつい」運動で脂肪は減らない。「ややきつい」運動で体脂肪を燃焼
糖質と脂質が燃える割合は、運動強度が高くなるにしたがって徐々に糖質中心に移っていきます。
たくさんのエネルギーを消費しようと頑張ってトレーニングをするとかえって糖質中心に燃えてしまい、減らそうと思っている脂肪が使われないという結果に終わってしまいます。
体脂肪を減らしたいのであれば、運動強度はあまり高くない方がいいわけです。
ではどのぐらいの強さが良いのでしょうか。
感覚的に「ややきつい」と思うぐらいの運動強度を超えると、急激に糖質が使われるようになります。
したがって「つらい」とか「きつい」と感じる、強度の高い運動は脂肪燃焼には適しません。
一方「ややきつい」以下の運動の強さでは糖質と脂質はバランスよく使われます。
しかしあまりにも楽な運動ですと、エネルギー消費量そのものが小さくなり、相対的に体脂肪の減少も少なくなります。
体脂肪減少に最も効率的なのは「ややきつい」と感じる運動です。
心拍数を計算して「ややきつい」運動の目安を知ろう
運動強度を知るには心拍数(脈拍)が便利です。ここでは運動中に目標とする心拍数の計算方法を説明します。
まず最高心拍数の計算式を覚えましょう。
「最高心拍数=220-年齢」
例えば20歳のAさんの最高心拍数は
220-20=200(拍)
と計算できます。
これは一生懸命運動したとき、心拍数(脈拍数)が上昇する最高値が推定で200拍であることを示しています。
種々の研究から「ややきつい」程度の運動は最高心拍数の60%~70%程度であることが明らかにされていますので、目標とする心拍数は
目標心拍数
=(60%~70%)×(最高心拍数)
=0.6~0.7×200(拍)
=120~140(拍)
となります。Aさんは普段運動するときにはだいたい130拍ぐらいを目安に運動すればよいことになります。
「ややきつい」と思ったらそこがちょうどいい運動強度
運動をこれからはじめる方々の場合、運動中の心拍数を測定するのは容易ではありません。
最近では運動中の心拍数を教えてくれる便利なグッズもありますが、そういったものを購入しなくても心拍数を推定できるとても便利な方法があります。
「主観的運動強度(RPE)」または「自覚的運動強度」と言うものですが、実は人間の感覚と心拍数はとても深い関係があることが研究によって明らかにされています。
「主観的運動強度」にはだいたい次のような対応関係があります。
「楽である」と感じているとき:最高心拍数の50~60%に相当
「ややきつい」と感じているとき:最高心拍数の60~70%に相当
「きつい」と感じているとき:最高心拍数の70~80%に相当
ですから、先ほどのAさん(20歳)の場合、心拍数を測らなくても「ややきつい」と感じる運動強度であれば、心拍数は自然と120~140拍ぐらいになるのです。
- 株式会社ケッズトレーナー
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株式会社ケッズトレーナーは、一般の方々や多くのスポーツ選手の皆さんに、種々の障害の緩和や機能改善・向上を目的として、様々な角度から施術を実施しています。一人ひとりの患者様と寄り添い、スポーツマッサージを通して安心・笑顔・元気をモットーに日本全国で活躍中です。
http://www.ks-trainer.co.jp/
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