太ももとお尻が痩せない!洋ナシ型肥満の原因とダイエット法

太ももとお尻が痩せない!洋ナシ型肥満の原因とダイエット法

お尻や太ももの太さ、気になりませんか?
なかなか痩せない下半身にお悩みの方もいらっしゃると思います。
今回は、下半身に脂肪がついて太ってしまう「洋ナシ型肥満」の原因とダイエット方法についてご紹介します。

なかなか痩せない下半身の正体は皮下脂肪!女性に多い洋ナシ型肥満

皮膚の直下にある脂肪のことを「皮下脂肪」といいます。
この皮下脂肪が多いタイプの肥満を「皮下脂肪型肥満」と呼びます。
皮下脂肪型肥満の方々は、お尻や太腿のあたりに脂肪が多いのが特徴で、下半身が太って見えることから「洋ナシ型肥満(下体肥満)」と呼ばれます。

お腹のあたりが太って見える「リンゴ型肥満」は中高年の男性に多いのですが、「洋ナシ型肥満」は女性に多く見られます。
「リンゴ型肥満」が比較的簡単に痩せることができるのに対し、「洋ナシ型肥満」は痩せにくいのが特徴です。

標準体型

洋ナシ型肥満

皮下脂肪が多い原因には遺伝も関係あり?

「親が太っているから、痩せるのなんて最初から無理」とあきらめていませんか?
実は肥満の原因は生活習慣7割、遺伝3割と言われています。
実際いろいろな研究で普段の生活習慣が遺伝以上に肥満に影響するということが明らかにされています。
特に大切なのが家庭環境と食習慣です。
太りやすい食習慣を家庭で続けていると、家族みんなが太ってしまうのです。

しかし先ほども説明した通り、遺伝の影響も3割ほどはあります。
「洋ナシ型肥満」も遺伝、つまり遺伝子の影響を無視できません。

「肥満遺伝子」は節約上手!脂肪をためやすくしてしまう

人間の体脂肪組織は、飢えと戦いの中で培ってきたものです。
現代は食べたい時に食べたいものが手に入ります。
しかし人類は長い歴史のほとんどで、狩りや猟の生活の中で苦労して食べ物を手に入れ、食べられる時にしっかりと栄養素を体内に蓄えられるよう、貯蔵システムとしての体脂肪を発達させてきました。
普段の生活の中でも消費エネルギーを倹約するために、倹約遺伝子が生まれてきたと考えられています。

この倹約遺伝子を持っている人は、そのおかげで基礎代謝量を節約でき、また余ったエネルギーは脂肪として貯蔵しやすい体質になりました。
そして現代では、倹約遺伝子が肥満遺伝子になっていると言えます。

日本人の5人に1人は持っている!?省エネ体質を作る肥満遺伝子

現在、数十種類の肥満遺伝子が見つかっています。
体質的に自分が太りやすいのか、それとも太りにくいのかを判定する場合、代表的なものをいくつか調べることで比較的簡単にわかります。

そんな中で洋ナシ型肥満と関係が深いと考えられている遺伝子が「UCP1遺伝子」です。
この遺伝子はもともと「体脂肪を使って熱を産生するための遺伝子」で、この遺伝子の働きで人は脂肪を直接エネルギーとして使うことができます。
しかし何かの拍子に「UCP1遺伝子」の一部に変異が起きると、脂肪をエネルギーとして使う効率が下がり、熱の産生量が落ち(冷え性など)、結果的に基礎代謝量の減少につながります。

まさに倹約遺伝子です。
この「UCP1遺伝子」の一部が変異した倹約遺伝子(=肥満遺伝子)を受け継いでいる人は、「省エネ体質」となり脂肪の分解能力がやや低く、基礎代謝量も1日当たり約100kcalほど低下し、余った脂肪を皮下脂肪として蓄えやすくなります。

脂肪は下半身(下腹部、お尻、太もも)に蓄積されやすく、「洋ナシ型肥満」につながります。
この肥満遺伝子は日本人の20~25%の人が持っています。

脂肪分のとりすぎが洋ナシ型肥満の原因に

洋ナシ型肥満の人は肥満遺伝子の影響で、脂肪の代謝効率が下がっています。
したがって気を付けたいのは脂質のとりすぎです。
脂身の多い肉や揚げ物、アイスクリームやケーキなど脂肪分の多い食べ物に注意し、低脂肪を心がけましょう。

また油の摂り方も工夫しましょう。
オリーブオイルやゴマ油などは不飽和脂肪酸を多く含んでおり、洋ナシ型肥満の方々におすすめです。

気晴らし食い、「ながら」間食、お酒のつまみに要注意

普段の生活の中での食習慣を見直しましょう。

たとえばストレスによる大食。
人間の食欲を司っている中枢部分と、情動をコントロールしている脳の部分はすぐ近くに存在しています。
精神的に不安定な時に大食になりがちなのはこのためです。
特に若い女性の気晴らし食いによるケーキやアイスクリームは脂質の大量摂取につながり、洋ナシ型肥満の要因になります。

また間食で、脂質を多く含むスナック菓子を食べてはいませんか?
仕事をしながら、とか、テレビを見ながら、などの「ながら食い」の習慣がある人は要注意です。
いつの間にか一袋全部食べちゃいました……とならないようにしましょう。

お酒の飲み過ぎにも注意しましょう。
お酒を飲む時はつまみに脂っこいものを食べてしまいがちです。
アルコールと脂質のダブルパンチとも言えますので、お酒は控えめにするのが良いでしょう。

歩いて走って筋トレ!下半身の体脂肪を燃やそう

皮下脂肪はいったんついてしまうと、内臓脂肪とは異なりなかなか落ちにくいものです。
しかし、食事に注意し計画的に運動をすることで確実に体脂肪を減らすことができます。

脂肪の直接的な燃焼のためには有酸素運動がおすすめです。
特に下半身をよく使うような運動、ウォーキングやジョギングが良いでしょう。
下半身を使ったからといって下半身の皮下脂肪だけが消費されるわけではないのですが、最近の研究では、よく使っている筋肉の周囲の脂肪は消費されやすくなると報告されています。

有酸素運動でどれくらい体脂肪が燃えるか知りたい人はこちらもお読みください
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また肥満遺伝子によって基礎代謝量が低下してしまっている状態ですから、筋トレを実施することで筋量を増やし基礎代謝量をアップさせることも有効です。
あの手この手の複合手段で、落としにくい下半身の皮下脂肪を落とすようにしましょう。

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アドバイザー

高梨 泰彦

YASUHIKO TAKANASHI

株式会社ケッズトレーナー 企画室 室長

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株式会社ケッズトレーナー

株式会社ケッズトレーナーは、一般の方々や多くのスポーツ選手の皆さんに、種々の障害の緩和や機能改善・向上を目的として、様々な角度から施術を実施しています。一人ひとりの患者様と寄り添い、スポーツマッサージを通して安心・笑顔・元気をモットーに日本全国で活躍中です。

http://www.ks-trainer.co.jp/

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