有酸素運動と筋トレを組み合わせて健康的にダイエット!正しい順番は?

有酸素運動と筋トレを組み合わせて健康的にダイエット!正しい順番は?

体を動かして健康的にダイエットがしたいと考えています。
運動を始めようと思うのですが、「有酸素運動」と「無酸素運動」はどのように組み合わせればいいのでしょうか?
どのくらいの時間やればいいのかも知りたいです!

有酸素運動とは

酸素を利用する代謝経路からエネルギーを取り出して行われる運動を有酸素運動と呼んでいます。

エネルギー源としては糖や脂肪を使い、比較的軽めの運動を長時間行えるのが特徴です。

酸素を取り込むことによって、それほど強いパワーは出せませんが長時間、持続的にエネルギーを産出することができます。
そのため心肺機能の向上や血管系の障害予防などに効果を発揮します。

ジョギングや水泳、ステップ運動などがその代表例です。

脂肪を直接エネルギー源として利用する率が高いので、ダイエットにも効果的だといわれてきましたが、有酸素運動そのもので消費できるカロリー量はそれほど多くありません。

ジョギングなどが好きでいくらでもできる、という方は良いですが、有酸素運動だけで痩せようと思えば相当な時間が必要になります。

筋トレなどの無酸素運動とうまく組み合わせながらトレーニングする方が効率よく体脂肪を落としていけるでしょう。

無酸素運動とは

酸素を使わずに糖質(グリコーゲン)やフォスファゲン(ATPやクレアチンリン酸)など分解し、エネルギーを取り出して行われる運動が無酸素運動です。
有酸素運動に比べると、短時間ですが強いパワーが発揮できます。

短距離走やウエイトトレーニングは無酸素性エネルギー機構を使った運動の代表例です。
強い力を出せるので筋肉に十分な負荷がかけられます。そのため筋肉を発達させるには効果的な運動です。

しかし、エネルギー源となるグリコーゲンやフォスファゲンの貯蔵量はそれほど多くいないので、高強度の運動を始めるとすぐに枯渇してしまい、長時間継続することはできません。
脂肪をエネルギー源として使わないうえに短時間しか行えないのであればダイエットには向いていないように思えますが、そんなことはありません。

ウエイトトレーニングなどはやった直後からすぐに代謝が上がります。
その代謝が上がった状態が48時間近く続くという研究報告もあり、ウエイトトレーニングをすれば翌日以降も日常生活における消費するカロリーが上がる、ということになります。

さらに、ウエイトトレーニングの効果はトレーニング後に消費されるカロリーの内訳も変えることがわかっています。
通常、日常活動のためのエネルギー源は糖と脂肪がおおよそ1:1の割合で使われますが、ウエイトトレーニング後は多くて3:7ぐらいまで脂肪燃焼の比率を上げるというのです。

少ない時間でトレーニングをしなければならない時はジョギングではなく高強度の筋トレをやるべきでしょう。

長期的にもウエイトトレーニングで筋量が増加すれば、基礎代謝が上がり、安静時の消費カロリーを増やしてくれます。

筋トレと有酸素運動の組み合わせ方

直接脂肪を消費するのは有酸素運動、運動後の代謝を上げ、脂肪を消費しやすい状況を作るのが筋トレなどの無酸素運動。

一体どちらがダイエットに効果的なのかというと、両方やるのがベストです。
それらをどのように組み合わせるのが良いのかをご説明しましょう。

筋トレ→有酸素運動の順番で

トレーニングの順番は筋トレをやってからジョギングなどの有酸素運動を行うようにしてください。
有酸素運動ははじめの20~30分は脂肪が燃えないといわれていますが、それは効率の良いエネルギー源である糖質を先に利用するからです。

筋トレの後は糖質は消費されてほとんど残っていません。
よって筋トレ後の有酸素運動は、いきなり脂肪からエネルギーを取り出します。

さらに筋トレによって代謝が上がり、脂肪は分解された状態になっています。

筋トレを終え、これから脂肪を使って有酸素運動をしようか、というときに脂肪は分解されて血液中に準備万端の状態で漂っているのです。

分解された脂肪は燃焼しなければ再び脂肪に戻って蓄えられるのですが、このタイミングで有酸素運動をすれば一気に脂肪が燃焼されるというわけです。

順番を間違えるとどうなるの?

では逆に有酸素運動を先に行うとどのような反応が起こるのか。

筋トレ後に代謝が上がる要因は交感神経の活性化によりアドレナリンの分泌が促進されることにあります。
このアドレナリンが代謝を上げてくれるのですが、さらにアドレナリンの分泌から少し遅れて脳下垂体から成長ホルモンも分泌されます。
成長ホルモンは強力に脂肪の分解を促進してくれます。

このようにして筋トレ後の代謝が上がり、脂肪の分解がすすむのですが、有酸素運動を先にやってしまうと、これらのホルモンの分泌を極端に阻害してしまいます。

さらに、筋トレというのはできる限り筋肉に負荷をかけることで筋肉の発達を促すトレーニングなのですが、有酸素運動を先にやってしまうと、身体は疲労してしまい、筋トレでもともと持っているパワーをフルに使うことができなくなります。
これではせっかくしんどい思いをして筋トレしても、筋肉は思ったように発達していきません。

順番を入れ替えるだけでお互いのトレーニング効果を打ち消してしまいかねませんので、注意してください。

それぞれどのくらいの時間行うか

筋トレは強度が高ければ高いほど筋肉が発達しますし、有酸素運動は長くやればやるほど消費カロリーは上がります。

とはいえ限界はあります。

筋トレは、一回のトレーニングで筋肉がある程度パンパンになるくらいは追い込んだほうがよいのですが、その後は筋肉が回復すれための休息を入れなければなりません。

目的が筋肉を大きくすることではなく、引き締めることであれば、高重量で少ない回数をこなすより、重すぎない負荷で多めの回数を行うほうが良いでしょう。

だいたい1セット15~20回反復できるような負荷設定が最適です。

有酸素運動に関しては、やればやるほど消費カロリーは上がるのですが、脂肪を優先的に消費したいのであれば強度が強くなりすぎないように注意してください。

軽めの強度、ジョギングなどであれば会話ができるくらいの強度で行うほうが脂肪をエネルギーとして使う率が上がります。
運動がきつくなるとエネルギー効率の良い糖質を使う比率が上がってしまいます。

無理をしてペースを上げるのではなく、軽めの強度でトレーニングを続けるうちにペースを上げてもしんどく感じなくなっていく、というのが理想です。

あまりにへとへとになるまでやってしまうと、今度はたんぱく質を分解しだして筋肉が減っていくことも考えられるので、最初のうちは余裕をもって終わるようにしましょう。30分もやれれば十分です。

おすすめの有酸素運動

一定のペースで継続できる運動であれば、どんなものでも有酸素運動としての効果はあります。
運動中の消費カロリーをできるだけ多く、そして体全体の代謝をより上げたい、というのであれば大きな筋肉を中心によりたくさんの筋肉を同時に使うほうがよいですから、下半身をしっかり使えるものが良いでしょう。

ジョギングやステップ運動などはお勧めです。

ただし、ずっと同じ運動を続けていくと体は適応して運動効果が薄くなってしまうことがありますので、たまに水泳などの違った動きを取り入れることは有効だと思います。

おすすめの無酸素運動

ウエイトトレーニングは鍛えたい筋肉を効率よくねらって鍛えることができますので、身体づくりには必須と言ってもよいでしょう。

ダイエットで体全体を引き締めることが目的であれば、下半身や背中、胸といった大きな筋肉にしっかりと刺激が加わる種目がおすすめです。

筋トレBIG3といわれるスクワット・ベンチプレス・デッドリフトが最も効果的でしょう。
ただし、これらのトレーニングはバーベルなどのフリーウエイトを使用しますので、始めのうちはトレーニングパートナーが必要になります。
ひとりでやるのであれば、出来るだけ大きな筋肉を複合的に使うマシン、例えばレッグプレスやケーブルローイングなどがおすすめです。

ジムに行かずに自分で、となると短時間で高強度な運動ですからダッシュを繰り返したり、ジャンピングスクワットやバーピーなどが効果的でしょう。

注意点など

とにかくがむしゃらのトレーニングをしても、ある程度は効果はあがるでしょう
しかし、どうせやるなら効率よく、少ない努力で最大限の効果を狙いたいですよね。
上記のようなことに注意してトレーニングメニューを組めば、無駄な努力は減らすことができます。

早く痩せたいがためにやりすぎることも禁物です。
トレーニングで疲労した身体は、次のトレーニングまでに出来るだけ回復させたほうがトレーニング効果が上がります。
疲労が回復した瞬間に次のトレーニングを入れるのが理想ですので、1日か2日おきを目安に様子を見ながら調整してください。

そしてダイエットのためには運動と同時に、食生活の見直しを行うことが最も重要になります。
どれだけ頑張ってトレーニングをしても、それ以上のカロリーを摂取してしまえば絶対痩せることはありません。

ダイエットの基本はまず「摂取カロリー<消費カロリー」ありきです。
健康維持に必要な栄養とカロリーは摂取しなければなりませんが、それ以上の食べ過ぎ飲みすぎは控えましょう。

それに加えて効果的にトレーニングすることにより、ダイエット効果は高まり、ボディラインは綺麗になって、引き締まった体を維持しやすくなるのです。

いずれにしても1日、2日で達成できるものではありませんので、気負いすぎず楽しんでダイエットしましょう。

きちんと理にかなった方法でやれば、3か月もあれば十分に成果を出すことは可能です。

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