初マラソンでサブ4に挑戦!冬のランニングでケガをしないための簡単セルフマッサージ【レッスン15】
2017.1.20<準備期5>走れない日が続く年末年始をのりこえよう
冬のランニングでケガをしないための簡単セルフマッサージ【レッスン15】
目次
初マラソンでサブ4達成プロジェクト
冬にケガをしやすいのはなぜか知っていますか? それは寒くて体が固くなるからです。
筋肉は温めると伸びやすく、冷えると縮んで固くなります。
体が冷えて筋肉が伸びにくい状態で運動をすると、筋肉や関節に無理な負荷がかかって故障の原因になるのです。
外気によって体が冷えやすい冬のランニングでケガをしないために、身近な道具を使って簡単にできるセルフマッサージを紹介します。
寒さで固まったお尻がランニングに悪影響をおよぼす
寒いと肩が縮こまってしまう人は多いと思います。
そのため肩周りが固くなりがちですが、ランニングをすると腕を振ることで肩甲骨が動くので、走ると肩周りの固さは解消されやすくなります。
もう1ヶ所、寒いことで収縮しやすい場所があります。それはお尻です。
寒いと、肩と同じようにお尻もぎゅーっと縮こまってほとんど動かさずに歩いている、そんなことはありませんか?
お尻が固いと股関節の動きが悪くなり、走る時に足をしっかりと上げることができなくなります。
そうすると腰を使って足を前に出すような動きになり、腰に無理な負担がかかります。これが腰痛の原因にもなります。
これはもちろん、ランニングにも悪い影響をおよぼします。
今回紹介するセルフマッサージでは、寒さで縮こまりがちなお尻と、足全体の固さを解消します。
- 今回紹介するのはお尻と下肢全体のセルフマッサージ
- 1.足の裏
2.ふくらはぎ
3.太もも
4.お尻
セルフマッサージのやり方
マッサージは心臓から遠い場所からはじめる
マッサージは基本的に心臓に遠いところから近いところの順に行いましょう。
今回紹介するお尻と足全体のマッサージの場合は、足の裏・ふくらはぎ・太もも・お尻の順に行います。
時間がない場合は、気になる場所だけのマッサージでかまいません。
使う道具はテニスボールと麺棒
自分でマッサージをする場合は、手で押したり揉んだりするよりも道具を使ったほうが効果的です。
道具を使うことで、筋肉に適度な圧をかけやすくなります。
今回は、比較的手に入れやすい道具であるテニスボールと麺棒を使ってマッサージを行います。
マッサージする場所に応じて、テニスボールと麺棒を使い分けます。
特に痛いところは道具を使って筋膜リリース
テニスボールや麺棒を使ってマッサージをしていると、特に痛いと感じられるところがあるかと思います。
そういった場所は「筋膜」の収縮や癒着があると考えられます。
筋膜というのは筋肉を包むように存在している膜で、網の目のような形をしています。
この網の目が縮んだりねじれたり癒着していたりすると「痛み」として症状が現れます。
マッサージをしていて特に痛い場所を見つけたら、そこを重点的にほぐしましょう。
テニスボールの場合は、痛気持ちいいくらいの強さでボールを押しあててゴロゴロと動かします。
麺棒の場合は、痛い場所に強めに押しあてて、足首やヒザなど痛い場所の下にある関節を動かします。
道具を強く押しあてることで筋膜を固定し、その状態で筋肉を動かすと筋膜と筋肉の間でスライドが起こります。そうやって固くなった筋膜をほぐしていきます。
マッサージは一度に長時間より毎日やるほうが効果的
マッサージは一度に長時間やるよりも、適度な時間で毎日やるほうが効果的です。
一度にたくさんやるともみ返しが起こったりする場合があります。
今回は、足の裏・ふくらはぎ・太もも・お尻のマッサージを紹介しますが、両足ともやって1セット15分位を目安にしてください。
時間がない時は気になる場所だけでもかまいませんが、できるだけ毎日行いましょう。
セルフマッサージ1 足の裏
使う道具はテニスボールです。足裏でほぐしたい場所を3つ紹介します。
マッサージのやり方は、立った状態で片足でテニスボールを軽く踏み、ほぐしたい場所にボールをあててゴロゴロところがします。
ボールをあてて痛い場所は筋肉が収縮して固くなっているところです。前述した筋膜リリースを行いましょう。
痛気持ちいい程度の力で重点的にほぐしてください。
片足1分位行ったら、反対側の足の裏もマッサージします。
テニスボールで刺激が足りない場合はゴルフボールを使ってください。
1.足の裏の内側(土踏まず)
テニスボールを土踏まずのあたりにあてて、足でゴロゴロところがしてください。
足の裏には体を支えるのに大切なアーチがあります。
「縦アーチ」と「横アーチ」と呼ばれていますが、土踏まずは「縦アーチ」にあたります。
2.足の裏の外側
足の薬指と小指の間あたりの位置で、つま先からかかとまでゴロゴロところがします。
ランニングをしていてくるぶしの外側が痛くなる人は、かかとからくるぶしの下あたりを入念にころがしてください。
この場所にある腓骨筋(ひこつきん)をほぐすと、くるぶし外側の痛みの解消に効果があります。
3.足の親指の下
足の親指の下を拇指球(ぼしきゅう)といいます。拇指球から足の小指側にかけてゴロゴロところがします。
この場所を足裏の「横アーチ」と呼びます。
足裏の横アーチが落ち込んでいると、故障しやすかったり外反母趾(がいはんぼし)になりやすかったりします。
それを防ぐために、足指の付け根をしっかりほぐします。
セルフマッサージ2 ふくらはぎ
使う道具は麺棒です。ふくらはぎでほぐしたい場所を4つ紹介します。
床もしくは椅子に座ってふくらはぎに麺棒をあて、麺棒を上下に動かしてください。
動かし方は、麺棒をころがしてもこするようにスライドさせてもかまいません。
1~4の順に麺棒をあてる場所を変えてふくらはぎ全体をマッサージしていきます。
ふくらはぎでもマッサージをしていて特に痛いところは、筋膜リリースを行います。
痛い場所に麺棒を強めに押しあてて、足首を曲げ伸ばししてください。こうすることで筋膜と筋肉をスライドさせて筋膜の収縮や癒着を解消していきます。
片足2~3分程度行ったら、反対の足のふくらはぎも同様にマッサージします。
1.アキレス腱の少し上
アキレス腱のちょっと上に麺棒をあてて上下に動かします。
2. ふくらはぎの真ん中あたり
次に、そのまま麺棒を少し上に移動してふくらはぎの真ん中くらいで上下に動かします。
3.ふくらはぎの内側
麺棒がふくらはぎの内側にあたるようにかたむけて、上下に動かします。
ランナーに多いのが、くるぶしの少し上あたりの「シンスプリント」という部分の痛みです。
この部分を麺棒でよくほぐしてください。
4.ふくらはぎの外側
麺棒がふくらはぎの外側にあたるようにかたむけて、上下に動かします。
最後に、テニスボールで「足三里」(あしさんり)を押す
最後に、テニスボールを使ってヒザ下のツボ「足三里」を押します。
ヒザのお皿の下の少し外側にちょっとくぼんだ場所があります。
床にテニスボールを置いて、「足三里」の位置にテニスボールあてます。ヒザと床でテニスボールを挟むように体重をかけます。
10秒位押しあててください。
セルフマッサージ3 太もも
使う道具は麺棒です。太ももの裏側から表側にかけて少しずつ場所を移動しながらほぐしていきます。
太もものセルフマッサージは床に座ってもできますが、椅子に座ったほうがやりやすいでしょう。
太ももでも同様にマッサージをしていて特に痛いところは、筋膜リリースを行います。
痛い場所に麺棒を強めに押しあてて、ヒザを曲げ伸ばしすることで筋膜と筋肉をスライドさせて筋膜の収縮や癒着を解消します。
片足2~3分程度行ったら、反対の足の太ももを同様にマッサージします。
1.太ももの裏側(ハムストリングス)
太ももの裏側に麺棒をあてて、内側・真ん中・外側の順に移動しながらマッサージします。
足の付け根に近いところからヒザの近くまで、10センチずつくらい麺棒を移動させながらマッサージしてください。
2.太ももの内側(内転筋・ないてんきん)
太ももの表側から、内ももに麺棒をあてて内転筋をほぐします。椅子または床に座って、あぐらをかくように足を横に開くとマッサージしやすいでしょう。
3.太ももの表側
太ももの表側全体を麺棒でマッサージします。
ヒザ頭の上の少し内側に内側広筋(ないそくこうきん)という筋肉があります。この筋肉は地面に足をついた時の衝撃に耐える役割を持っています。
ランニングをする時にとても使う筋肉なので入念にマッサージしましょう。
次に太ももの正面から少し外側の部分に麺棒をあてます。ここには外側広筋(がいそくこうきん)という筋肉があります。ここも足の付け根に近いところからヒザの近くまで、10センチずつくらい移動させながらマッサージしてください。
麺棒を動かしている時に、痛かったりガタガタと引っかかるようなところがあったら筋膜リリースを行いましょう。
4.太ももの外側
次に、腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)をマッサージします。太ももの外側の付け根のあたりに骨の出っ張っているところがあります。
そこからヒザに向かって麺棒を移動させながらマッサージしてください。
セルフマッサージ4 お尻
使う道具はテニスボールです。
床に座ってお尻の下にテニスボールを置き、お尻でテニスボールをゴロゴロところがします。
人によって凝り固まっている場所が違うので、テニスボールの位置を変えてより痛く感じるところを探してみてください。
片側のお尻で2~3分やったら反対側も同様にマッサージします。
1.お尻の真ん中
お尻の真ん中あたりに坐骨(ざこつ)があります。坐骨の下にテニスボールをあてて、お尻で前後左右にボールをころがします。
痛みが強い時は、両手足で体を支えてお尻を少し浮かせて、テニスボールにかかる体重を軽くしてください。
2.お尻の横側
横向きに寝て太ももの付け根と骨盤の間にテニスボールをあてて体重をのせます。
ややうつぶせになるように体を前の方にかたむけて、上の足を前に出して体を支えます。
この状態で、下の足のヒザを曲げ伸ばしするとよりマッサージの効果が高まります。痛みが強い場合は、ヒザは動かさずテニスボールに体重をかけるだけで十分です。
マッサージは毎日続けて痛いところをなくしていこう
セルフマッサージのいいところは、自分の体の弱いところやクセに気づくことができる点です。
今回紹介したマッサージをやってみて、痛い場所がいくつもあったという人が多かったと思います。
それらを1回のマッサージでほぐしきることは難しいかもしれません。
マッサージは一度に集中して長時間やるよりも、毎日続けるほうが効果があります。
今回紹介したマッサージを1セット15分くらいでよいので、毎日続けて痛い場所をなくしていきましょう。
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株式会社ケッズトレーナーは、一般の方々や多くのスポーツ選手の皆さんに、種々の障害の緩和や機能改善・向上を目的として、様々な角度から施術を実施しています。一人ひとりの患者様と寄り添い、スポーツマッサージを通して安心・笑顔・元気をモットーに日本全国で活躍中です。
http://www.ks-trainer.co.jp/
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