走るときには脚を動かすことに意識が向いてしまいがちですが、腕を振らなければ脚は動きません。

今回のトレーニングでは、腕と脚の連動や、骨盤の回旋によって足が前に出るということが体感できるノルディックウォーキングを行います。

走りの基本「歩く」を学ぶ。ノルディックウォーキングで手足の連動を意識

ポールを持って歩くことで腕を意識的に振ることができます。腕を振ると骨盤が回旋し、自然と脚が前に出ます。
この感覚を体に覚えさせましょう。

このノルディックウォーキングは、からだ全体の90％の筋肉を使うため、通常のウォーキングよりもカロリー燃焼が30～40％も多い全身運動です。
ヒザや股関節に負担をかけずに効果的な有酸素運動と筋力アップができるトレーニングです。

トレーニングメニュー

・体操（5分）
・ノルディックポールを使ったストレッチ（10～15分）
・ポールの使い方とウォーキングレクチャー（10分）
・ノルディックウォーキング（30分）
・ランニング（20～40分）
・ストレッチ　　終了

ノルディックウォーキングとは

クロスカントリースキーの選手たちが、夏の間の体力維持・強化トレーニングとして行なっていた「スキーウォーク」を、ポールを使った簡単な歩行運動として紹介されたのが「ノルディックウォーキング」です。

ノルディックウォーキングの3つのメリット

（1）カラダ全体の90％の筋肉を使う全身運動なので、通常のウォーキングより30～40％もカロリー燃焼率アップ！
（2）ポールを持って歩くことで膝関節への負担が軽くなり、正しい歩行姿勢も身につく。
（3）脚だけではなく、体幹・腕といった上半身も鍛えることができる。

ノルディックポールを使ったストレッチ3種

ノルディックウォーキングを始める前に、まず準備運動をしましょう。
ノルディックポールを利用して、肩まわりや下半身をより効果的にストレッチしていきます。
ポールがない場合は、壁やガードレールなど掴まれるものを利用してやってみてください。

肩甲骨のストレッチ

体から少し離れた所にポールをついて体を前に倒します。
その状態で、腕を平泳ぎをするように内側から外へまわします。反対に、外から内へもまわします。

アキレス腱のストレッチ

ポールを体の前につき、脚を前後に開きます。
前の脚は軽く膝を曲げ、後ろの脚は膝をのばしてアキレス腱をのばします。
反対の脚も同様に行います。

もも裏のストレッチ

ポールを体の前につき、片脚を前に出してつま先を上げます。
そのまま状態を前に倒して、腿の裏側をのばします。反対の足も同様に行います。

ノルディックウォーキング

ポールを持って歩くノルディックウォーキングは、腕をしっかり振らないとポールが邪魔してうまく歩けません。
この腕をしっかり振るという動きをすることで、骨盤が回旋し自然と脚が前に出ます。

歩いている時に腕と脚が連動していることを体感させて、走る時に自然と「脚を動かすために腕を振る」ことができるようにしていきます。
さらに、ポールを持つことで体幹や腕といった上半身も一緒に鍛えることができます。

二の腕からしっかり腕を振るトレーニング

普段の歩幅よりも遠い所にポールを2本ともつきます。ポールが地面についたら、腕の力でポールを後ろに押して体を前に進めます。
肘から下の力ではなく、二の腕を後ろに引くことで体を前にすすめます。
このトレーニングでは、腕を後ろにしっかり振る動きを身につけます。

腕振りと骨盤の回旋を意識するトレーニング

自分の歩幅の真ん中にポールをついて歩きます。
ポールが地面についたら、二の腕でポールを後ろに押し出すように力を入れます。
腕を後ろに大きく引くと骨盤が回旋し、自然と脚が前に出ます。

このトレーニングでは、腕と脚の連動を体感させ、走るために腕をしっかり振る意識を身につけます。

マラソンの後半、脚が動かなくなってきた時にこそ腕振りがいきてきます。
骨盤の自然な回旋を利用して、無駄な力を使わないで走れるように腕振りを意識してみてください。

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